やめだ
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雷が放たれる。
「じゃあ、こっちもだな、嵐竜の刃風!」
ユウトの手から放たれた風の刃が蒼い雷と激突する。
途端に辺り瓦礫は吹き飛び、木々は消え、大地がえぐれた。
「中々やるじゃねぇかユウト。9年前より魔力が上がってるな。」
「当たり前だろ、こっちだって何もさて無かった訳じゃねぇんだよ。毎日鍛えて鍛えてここまで来たんだよ!」
「そうかよ、興味のねぇな。だったらお前の知らない俺を見せてやろう。」
キリベルの魔力がさらに増幅する。まるで大気が揺れているかのように。
「ハッタリはよせよ。お前は雷使いの魔導士。それ以上でもそれ以下でもねぇだろ。」
キリベルは昔から雷使いだと自分で言っていた。
それを俺の知らないキリベルだと?そんなもんハッタリ以外のなんでもねぇだろ
「もしもだ。もし俺がドラゴンに魔法を教えてもらっていたとしたら……お前どうする?」
「ラクサスと同じってか………?」
この瞬間、キリベルはユウト魔力が低下したかに思えた。
「ラクサス・ドレアーか…。所詮は魔水晶で使えるようにした偽物だろうが。」
キリベルの周りの木々が燃え始める。
キリベルから発せられる雷によって燃えているのだ。
「俺はドラゴンに教えて貰った!本物の雷の滅竜魔導士だ!!」
その瞬間だった。
その異変はキリベルも遠くにいるナツ達でさえ感じた。
ユウトの周りを覆っていた魔力が、極端に低くなったのだ。
〜ナツside〜
ユウトの魔力が低くなった直後。
「おい、ユウトこんなに低く!!」
「ユウトが負けたのか…。それとも……」
「考えてる場合じゃないでしょ。この真相を知るなら戻るのが一番だわ。」
シャルルがそう言い残し一人で道を戻る。
「そうだな、よし。戻るぞ!」
ナツ達は再びユウトの下に向かう。
〜ユウトside〜
「…………………何の真似だユウト」
「やめた。」
突然の戦闘拒否にさすがのキリベルも驚きを隠せない。
それはちょうどここに来たナツ達も同様であった。
「ユウト何考えてんだ!やめた。じゃねぇだろ!」
グレイの叫びはユウトの耳に入らず虚しく響く。
「何だ。怖じ気づいたか、逃げるのか?ユウト」
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