十四人目
RAIN DANCE
五話
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たまには、少し遠出をして…
この街のお祭りに来たらしい。
今もやってるやろ?
お菓子やら…
おもちゃやら…
いろいろお爺さんに買ってもらってなあ。
お婆さんは、あの子の好きな食材を探したりして…
まだまだ楽しい毎日が続くはずやった…
龍は、襲うとなったら無茶苦茶しよる。
女子供関係ないからな。
殺し…潰す…
人で混んでる街の中は…
我先にみんな逃げ出し、弱い者は取り残された。
年寄りなんか、こけたら終わりや。
龍より先に人間に踏み殺される。
それでもな…
大事な孫を体で守り…
あの子は助かった。
助けられた時、あの子は泣かなかった。
ボロボロになってしまったおもちゃを…
血が出るまで握りしめ…
避難して助かった奴らに叫んだ…
竜じゃない……えぐ…
み…みんなが殺した…
えぐ…
許さない…
許さないから…えぐ…
人間に対し…
絶望と不信にまみれた…この…
この凍りついた心を溶かしたのが…
あんなヤサ男とはなあ。
わからんもんや…
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