暁 〜小説投稿サイト〜
家長カナの奇妙な冒険
梅楽園での攻防 前編
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
「えっ……?」

「なに、それ?」

「妖怪博士が、素敵な旅館も用意してくれているぞ!……妖怪合宿だ!」

「合宿!?」

「……。(清継くん、何を考えているやら……やれやれ。)」

「どうする?」

「まぁ、暇だから行ってもいいけど。カナは?」

「私…?私は……行ってもいいかな?」

カナを筆頭に、全員が承諾した。

「よぉ〜し、決まりだ!場所は、妖怪博士が指定してきた『梅楽園』!そこで、清十字怪奇探偵団第1回妖怪合宿だ!」

(やれやれ……また、私が守ってあげなくちゃ、ね……。)













〜数日後〜

《梅楽園》

「一体、何回乗り換えさせるのよぉ……。」

「あぁ…腰が痛いぃ〜。」

「さぁ皆、見るがいい!ここが目的地だよ。」

清継がそう言うと、皆が見上げる。

楽園……というよりは、山そのものである。

「へぇ……まだ、梅の花が咲いているんだ!」

「キレイ……。」

「って、ここのどこが“園”なの!?“山”じゃん!」

「細かい事は、気にするな。さぁ、行くぞ!妖怪博士との待ち合わせ場所、『梅若丸の祠』へ!」

「祠?」

「どこにあるの?」

「知らない。自力で探せという事だ。この山のどこかにある。」

「えぇ!?この山を探すの!?」

『はぁ〜……。』

清継の計画性の無さに溜め息が出る。

(特に妖気は感じひん。せやけど、油断は出来へん。)

ゆらは、先日の恥をかかないよう神経を尖らせている。











山を登り始めて、しばらくたつが、一向に待ち合わせ場所に着かない。

「人なんて、いなそうですけど。」

「馬鹿だねぇ、島くん。人がいないからこそ、妖怪が出るじゃないか。多分ね。」

「多分ですか…。」

「?」

すると、カナはとある祠を見つけた。

「……うん、なんやろあれ?」

「どうした、ゆらくん?」

「小さい祠に、お地蔵様が奉ってあるみたいやけど。」

「どこ?」

「遠くて良く見えへんけど、何か書いてあるみたい。ちょっと見てきます。」

「「『梅若丸』って、書いてあるよ。」」

『えぇ!?』

「「…………。」」

清継達が驚く中、カナとリクオは互いを見つめ合っていた。

2人とも「何で、見えるの…?」と思っているだろう。

因みにカナは、“スタープラチナ”の望遠鏡並みの視力で捕捉していた。

祠に近づくと、“梅若丸”って書いてあった。

「あっ、ホンマや。」

「これが、目的の祠だよ。やったぞ、ゆらくん!」

祠の前で、集まっているとふと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ