梅楽園での攻防 前編
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「えっ……?」
「なに、それ?」
「妖怪博士が、素敵な旅館も用意してくれているぞ!……妖怪合宿だ!」
「合宿!?」
「……。(清継くん、何を考えているやら……やれやれ。)」
「どうする?」
「まぁ、暇だから行ってもいいけど。カナは?」
「私…?私は……行ってもいいかな?」
カナを筆頭に、全員が承諾した。
「よぉ〜し、決まりだ!場所は、妖怪博士が指定してきた『梅楽園』!そこで、清十字怪奇探偵団第1回妖怪合宿だ!」
(やれやれ……また、私が守ってあげなくちゃ、ね……。)
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〜数日後〜
《梅楽園》
「一体、何回乗り換えさせるのよぉ……。」
「あぁ…腰が痛いぃ〜。」
「さぁ皆、見るがいい!ここが目的地だよ。」
清継がそう言うと、皆が見上げる。
楽園……というよりは、山そのものである。
「へぇ……まだ、梅の花が咲いているんだ!」
「キレイ……。」
「って、ここのどこが“園”なの!?“山”じゃん!」
「細かい事は、気にするな。さぁ、行くぞ!妖怪博士との待ち合わせ場所、『梅若丸の祠』へ!」
「祠?」
「どこにあるの?」
「知らない。自力で探せという事だ。この山のどこかにある。」
「えぇ!?この山を探すの!?」
『はぁ〜……。』
清継の計画性の無さに溜め息が出る。
(特に妖気は感じひん。せやけど、油断は出来へん。)
ゆらは、先日の恥をかかないよう神経を尖らせている。
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山を登り始めて、しばらくたつが、一向に待ち合わせ場所に着かない。
「人なんて、いなそうですけど。」
「馬鹿だねぇ、島くん。人がいないからこそ、妖怪が出るじゃないか。多分ね。」
「多分ですか…。」
「?」
すると、カナはとある祠を見つけた。
「……うん、なんやろあれ?」
「どうした、ゆらくん?」
「小さい祠に、お地蔵様が奉ってあるみたいやけど。」
「どこ?」
「遠くて良く見えへんけど、何か書いてあるみたい。ちょっと見てきます。」
「「『梅若丸』って、書いてあるよ。」」
『えぇ!?』
「「…………。」」
清継達が驚く中、カナとリクオは互いを見つめ合っていた。
2人とも「何で、見えるの…?」と思っているだろう。
因みにカナは、“スタープラチナ”の望遠鏡並みの視力で捕捉していた。
祠に近づくと、“梅若丸”って書いてあった。
「あっ、ホンマや。」
「これが、目的の祠だよ。やったぞ、ゆらくん!」
祠の前で、集まっているとふと
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