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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
観測者たちの宴篇
27.反撃の狼煙
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合ったみたいだね」
その声に彩斗は驚きを隠せなかった。振り返り声の主を確認する。
暗闇から現れたのは、ほっそりとした白衣の人影だった。
端整な顔立ちに、無駄のない引き締まった体つき。髪型は毛先の跳ねたショートボブ。全身のあちこちに包帯を巻いている少女。
「優麻!?」
彩斗は、驚きとともに彼女へと駆け寄った。重傷を負ってMARで治療を受けているはずの仙都木優麻が、ここに現れたのだ。
今にも倒れそうな彼女の身体を支える。
「なんで、優麻がここにいんだよ?」
「仙都木阿夜を止めるためだよ」
顔色の悪いで優麻は微笑む。
今気づいたが彼女の腹部辺りには赤い染みができている。
「おまえ……」
「大丈夫だよ。彩斗たちの居場所を調べるくらいの魔術は、この身体でも使えるよ。さすがに空間転移で一瞬ってわけにはいかなかったけどね」
優麻の身体を支えたまま、医務室のドアを開けた。
医務室の中では死にかけの古城を跨いでスカートをたくし上げている紗矢華の姿があった。
「──ひゃっ!?」
冷静さを取り戻したのか紗矢華が短く悲鳴を上げた。
「ユウマ!?」
古城は驚いて彼女の名前を呼んだ。
「あ、あなた……どうやってここに?」
乱れた着衣を治すことも忘れて、紗矢華が長剣に手を伸ばす。
「待て、煌坂。優麻は敵じゃねぇよ」
優麻を庇うように彩斗は少し前に出る。
「それよりも、煌坂。……服」
「え?」
カッと頬が紅潮させた紗矢華が、剣を落とす。
彩斗は優麻の身体を支えながら古城たちのもとへと一歩一歩歩み寄る。
「とりあえず、すぐにでも始めようか、煌坂さん」
優麻が真顔で静かに告げた。唐突な優麻の発言に紗矢華は困惑した。
「始める……って、なにを?」
「あなたが古城とやろうとしていたことの続き。今度は四人で」
「え!? さ、四人って……」
「お、俺も!?」
彩斗と紗矢華は同時に困惑する。
そんな彩斗の耳元に、優麻は顔を寄せてくる。
「彩斗は少しだけ待ってて」
「お、おう」
囁かれたか細い声に意味がわからない彩斗はとりあえずうなずいた。
彩斗の支えから優麻は離れて紗矢華のもとへと行き、倒れている古城の前で、ファスナーを下ろされた紗矢華のスカートが重力に引かれて落下。あとに残されたのは、脱ぎかけの彼女のひもパンだけだった。
「ぎゃああああああ──っ!」
紗矢華の悲鳴が、月光の中に響き渡る。
夕陽に照らされた建物の中を、友妃と雪菜は歩いていた。
見慣れた彩海学園の校舎。
そこからは自分たち以外の気配が感じられない。
例外はあ
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