【ゼロの使い魔】編
033 ある日の出来事
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固定して俺から目を離せないようにする。
「ルイズが俺を思ってくれている事は知っている。……だから、ルイズが俺の好きなところを聞きたい。……だが、これは俺からの単なるお願い≠セから、言う言わないの判断はルイズに任せる」
(下衆だな。俺)
こんな言い回しをすれば、ルイズは断る事が出来ない事を知っているのにこの言い回し。昔──前世よりも思考がめっぽう下衆くなっている事に内心で嘆く。
「ズルい。サイトって、ズルいわ。……そんな風に言われた言うしかないないじゃないの……」
「ズルい=Aね。……わりと自覚しているよ。……でも、そんな俺は嫌いになったか?」
軽く俺に依存し始めているルイズには、この言葉は中々に堪えるだろうという事を承知して言い放つ。
「その言い方はさっきよりズルい。……私がサイトを嫌いになれるはずが無いのに。……私はね、サイトのカッコイイところが好き。サイトの優しいところが好き。サイトの強いところが好き。サイトのちょっとズルいところも好き。……大体こんな感じよ」
俺が少々弄り過ぎた弊害か、ルイズは涙目になりながら俺の好きなところを挙げていく。始めは顔を真っ赤にしながらの涙目であったが、その内に吹っ切れたのか気丈に俺から目を逸らさずに俺の好きなところを挙げていく。
「……ありがとう。……でだ、これで俺達は両思いだったことが証明された訳だ」
「? ……そうね」
ルイズは疑問を付けながら──頬を朱に染めながらも頷く。頬が朱に染まっているのは先程の事≠思い出した気恥ずかしさ故か。
「だからさ、そこまで焦らなくてもいいんじゃないか?」
「でも──きゃっ!? ……サイト?」
ルイズをそなままベッドに押し倒す。
「……怖いんだろ?」
「怖くなんか! ……っ!」
ルイズの顔には少しばかりの恐怖≠ェ在った。……ルイズは自分から近付いて来る分にはそこまでの嫌悪感は表さないが、俺が近付いて行くとやや引き気味になる。……要は、ルイズは軽く男性不信になっているのだ。……俺がルイズに手を出さないのはその事が在るからだ。ヤるなら和姦が良い。
(理由は恐らく──)
「ワルドか」
「っ!」
ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。……ルイズの婚約者だった存在で、ルイズ曰く昔は優しくして貰ったらしい。それがいきなりの豹変…トラウマになっていても仕方ないのかもしれない。
「……まぁ、これは時間が解決してくれるだろうから今回はこれで勘弁な」
「サイ──っ!??」
唇同士──では無いが、ルイズの手の甲に軽く触れるだけの簡単なキス。ルイズは一瞬だけ目を──それこそ目一杯に開かせ、驚いた様子を見せた。……が、俺
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