動き出す語り部
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凄まじいまでの砲撃が放たれた。
それに対しジョーカーは右手を向け、音の波動を放ちバリオンフォーメーションを無効化する。
「チッ」
「憤怒」
「がああああああああっ!」
「ビックスロー!」
攻撃を無効化された事に舌打ちするビックスロー。
ジョーカーは更に右手を向け、短く呟く。
手から魔力の球体が放たれ、ビックスローの近くでドオオオオンッ!と派手な音を立てて爆発した。
「このっ……妖精爆弾グレムリン!」
「怠惰――――――嫉妬」
エバーグリーンの爆発系魔法を無効化し、呟く。
すると、ジョーカーの姿が揺らぎ――――――――ラクサスへと、姿を変えた。
雷神衆3人の目が見開かれる。
「ラクサス……!?いや違う、変身魔法の一種か!?」
「彼の事は少し前に見ていてね。君達相手ならこの姿が1番有効だろう?」
ラクサスの姿、ラクサスの声。
ここにティアがいれば間違いなくキレていたであろうが、雷神衆は別。
―――――――否、怒る事には変わりないのだが。
「貴様が…貴様如きが、ラクサスの姿に変身などするなああああああっ!」
サーベルを鞘から抜きながら、フリードが駆け出す。
長い前髪に隠れた右目が露わになり、一筋の光もない目がジョーカーを捉える。
「闇の文字……」
「……鳴り響くは招雷の轟き」
痛み、と叫ぶ寸前だった。
フリードの耳に、聞き覚えのある言葉が入り込む。
思わず動きが止まり、目を見開く。
「天より落ちて灰燼と化せ」
「それは……まさか!」
「!フリード避けろ!」
その詠唱で発動する魔法を、彼等は知っていた。
だからこそフリードは動けず、だからこそビックスローは叫んだ。
その魔法の威力がどれほどかを、知っていたからこそ。
「レイジングボルト」
「ああああああああっ!」
平べったい声だった。
感情を押し殺している訳ではなく、元々感情なんてモノを持ち合わせていないような、そんな感じ。
ドサ、とフリードは倒れ込む。
「フリード!……っ妖精斧レッドキャップ!」
「嫉妬解除。怠惰……憤怒」
「きゃあああああああっ!」
「エバ!」
妖精斧レッドキャップを無効化し、魔力の球体を生み出す。
球体は容赦なく爆発し、エバーグリーンは一瞬にしてボロボロになる。
「ウソだろ…あの雷神衆がこうもあっさり」
「こんな事ってあるのかよ…」
「あの人……物凄く強い」
ジェットとドロイが驚いたように呟き、レビィがゴクリと唾を呑み込む。
スバルとヒルダ、ココロは彼と共に現れた3人の少女の相手をしているし、レビィ達だって無数に現れるデバ
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