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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第433話】
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階段の踊り場まで辿り着くと俺は――。


「ラウラ、ごめん。 今回のタッグマッチ大会、もう組む相手を決めてるんだ」

「な、何……?」


 手からはらりと落ちる申込書、俺は慌てて拾い上げると、それを手渡そうとラウラを見るのだがそこには幼い顔には似あわない、というか出逢った当初のラウラの様な表情を浮かべていた。


「ヒルト、誰と組むのだ? 言ってみろ」

「……四組の更識さんだ」

「……成る程、ならば少しここで待っていろ。 私が四組の更識――……更識とは、もしかしてあの女と血縁関係のある者なのか?」

「え? あぁ、楯無さんの妹だな」

「ほぅ……」


 とりあえず更識さんと組むことを告げたのだが、明らかにラウラはそれを辞退させようとする勢いだ。


「……ヒルト、あの女から頼まれたのか?」

「……頼まれはしたが、組むって決めたのは自分の意思だ、だから今回はラウラ、諦めてくれないか? ……ダメ……か?」

「む……ぅ……」


 僅かに揺らぐラウラ、ラウラの気持ちを考えたら俺も酷いことをしてるという罪悪感が心を少しずつ蝕んでいくのがわかる。


「……ヒルト、私は……お前と組みたいのだ」

「……わかってる、さっき鈴音にも組みたいって言われたが、断ったからな。 ……傷付けてるのはわかってる、でも……更識さんと面識があるのは俺達兄妹――俺と美冬だけなんだ。 知らない相手と組むよりかは、俺との方がまだ彼女も気が楽になるだろうと思うし、今回はだけは諦めてくれないか……? 都合の良いことを言ってるのはわかってる、だけど……」


 言葉が詰まり、暫し俺とラウラの間に沈黙が続く。

 廊下では女子の話し声が聞こえてくるのだが、俺とラウラの間ではそんな楽しそうな声も雑音の一つに過ぎなかった。

 ――と、ラウラが口を開く。


「……むぅ……。 ……わかっ……た。 だが、今回だけだぞ。 次回はちゃんと選んでもらうからな、ヒルト」


 しぶしぶといった感じで許してもらえた感じだ、次回あるなら私を選べという事だが――それもまだ俺には決める事が出来ない。


「さ、流石にそれはまだ約束出来ないな。 ……ごめん」

「……なら代わりの代案、いいかヒルト?」

「あ、うん。 俺に出来ることなら構わないぞ?」


 謝ると直ぐにラウラは代案が思い付いたのか、そう告げた、そして耳打ちしたいのかラウラは屈むようにジェスチャーするので屈むと――。


「……今日の深夜……ヒルトの部屋に行く」

「……!?」


 耳打ちが終わり、ラウラを見ると顔が真っ赤に染まっていた。

 ラウラの言っていた意味を理解するには十分で、俺はドキドキと加速する
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