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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
力の契約
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ね?』
「・・・ありま、せん。」
『よろしい。では、一つ契約をしましょう。』
契約。それを市民登録もしていない異形と交わすことは、一部の特例を除いて禁忌とされている。
だからこそ、その言葉に対して湖札は戸惑いを見せたのだが・・・眼前で一輝が三つに分かれた槍に貫かれたのを見て、心はきまった。
「内容、は?」
『そうですね。では、二つ。』
急かす様子の湖札に対して、女神は慌てる様子を見せなかった。
『一つ目は、あれを討伐してください。』
「あれ、を・・・?」
『ええ。あの少年と協力してくださっても構いません。どのような手段であれ、あれを討伐することを約束してくだされば。』
「私に、出来るの・・・?」
『ええ。貴女の一族であれば、あれを討伐することが可能。そう言った血を引いているのです。』
女神はそれ以上の説明をせず、次の内容を告げる。
『二つ目は、そうですね・・・何か一つ、絶対にあきらめないものを定めましょうか。』
「・・・・・・・・・?」
『ふふっ。貴女を見ていて少し悪戯心が生まれてしまいました。あの少年に対して、決してあきらめない。そう誓ってください。』
小さく笑いながらそう伝えられ、湖札は理解できずに頷くと・・・視界の先で一輝が樹を折りながら飛ばされていくのが見えた。
『と、あまり余裕はないのでしたか。では、今伝えた内容で契約成立、それでよいですね?』
湖札は頷いた。しかし、女神を一切視界に入れないで。
『では、力を与えましょう。私の力の一端。初回ですし、少しサービスもしてあげましょう。』
そんな様子に再び微笑ましそうにしながら、女神は手に黄金の光を集めていき・・・それを、湖札に譲渡する。
「これ、は・・・!?」
湖札は流れ込んでくる力の質が異質にもほどがあることに気付き、しかしその強大すぎる力が自分を破壊しないことに、心から驚く。
『私が貴女の体に適応するよう、調整してながしこみました。貴女に最も合う形をイメージしつつ、それを具現化して見せなさい。』
「イメージ・・・具現化・・・」
湖札は女神に言われたまま、その力に形をイメージしていき・・・それは、黄金の弓となって湖札の手にあらわれた。
『それが貴女のイメージした、貴女に最も合う形の力。知を持って敵を誅する武具です。』
「知を・・・?」
『ええ、知を。今回は私から与えましたが、以後使う際には自らの手で得るのですね。』
では、契約をなしなさい。そう言い残して、女神は消えた。本体が来たのではなく、何かしらの手段で意識だけを飛ばす、それに近いことを行っていたのだ。
湖札は一瞬、女神について気になったのだが・・・すぐに気持ちを切り替えて、一輝に近づく何かに狙いを定めて――――初め
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