暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第0章 平穏な日常と新たな家族
第6話 また迷子!?
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どこからかそんなか細い鳴き声が聞こえてきた。辺りを見回してみると店と店の間、薄暗い路地に2匹の子猫がいた。一匹は白、一匹は黒。色は違うけど品種は同じみたいだから兄弟かな? 私は近くで見たくてお父さんの手を引きつつ路地に向かった。お父さんもしょうがないな〜といった雰囲気でついてきてくれる。
私は猫が好きなのでもうテンションがめっちゃ高い。犬も好きだけどどっちと聞かれたら断然猫派ね。もう今から撫でたくて撫でたくてウキウキしっぱなしよ。
……しかし私は近づくにつれそんなテンションはどっかに行ってしまった。その猫たちは痩せこけ薄汚れていた。加えてもう体力が限界なのか四肢をぐったり投げ出している。白い猫は息こそしているけどもう目をつぶってしまってるし、黒い猫がかろうじて動く前足で白い猫を揺すっていた。見てわかる、この2匹は栄養失調でこのままでは長くないと。
とてもではないけどこの2匹を放っては置けなかった。
「……お父さん」
でも子供の私では親の同意がなければどうすることもできない。お父さんはしばし目をつぶって考えていたようだけど、ため息をひとつ吐いてから微笑んでくれた。
「旅館の人とお母さんには俺から話しておくよ」
私はこの言葉を聞くやいなや2匹を抱え上げお父さんと一緒に旅館の方向へ駆けて行った。
さて、場所は変わって今は私達が泊まっている旅館の部屋、そこには……
猫耳と尻尾を生やした黒髪少女と白髪少女が部屋の隅で震えつつこちらを睨みつけていた。
うん。もう何度目になるか分からないけどあえて言おう。何がどうしてこうなった!? 順を追って思い出そう。まず二匹の子猫を抱えた私はそのまま泊まっている部屋に直行した。そこでは食べ歩きを終えたのか満足気にくつろいでるお母さんと龍巳がいた。私は事情を話しつつ二匹の子猫を寝かせて餌になるものを探してこようとしたんだけど、そこで龍巳が急に寄ってきて
「この2匹、妖怪。多分猫又」
と言って2匹に手をかざすと少し体力が戻ったのか2匹が目を開いた。何をしたのかは分からなかったんだけど取り敢えず窮地は脱したのかなと安堵した束の間、その2匹は少しづつ大きくなりついには猫耳と尻尾を生やした少女となった。私もお母さんも少し遅れて入ってきたお父さんもこれには思わず目が点になったよ。猫が少女になっちゃうんだもん。黒髪の少女は私よりちょっと年上、白髪の少女はちょっと年下かな? 2人の少女は周りを見渡して状況を把握するとバネ仕掛けのようにその場から移動し部屋の隅で震えながら睨みつけてきた。
うん、状況理解。つまり死にかけの子猫は死にかけの猫又だったと。そしてこの状況、あと猫又の見覚えのある顔つき、私はなんとなく彼
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