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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第432話】
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って思うなら代表候補生になって専用機を勝ち取ればいい。 ……まあ俺が偉そうに言える立場じゃないがな、ははっ」


 苦笑を溢し、その場を後にしようとするが制服の裾を掴まれてしまった。


「……有坂くん、ありがとう……」

「……いや、悪かったな、俺も結局偉そうに語ってるし。 ……俺も、学校の皆に認めてもらう様にずっと努力するさ。 だから四組の皆も……まあ俺に言われても嬉しくないだろうが、頑張れよな」


 そう言いながら俺は裾を掴む手を外し、更識さんの元へと向かうのだが、何故か四組女子が俺に注視して非常に気になる。

 側にある椅子を勝手に借りると、更識さんの近くに座り、彼女を見た。


「こんにちわ、更識さん」


 開口一番、先ずは挨拶をする――キーボードを叩く音が止まると、更識さんは顔を此方に向けた。


「こん、にちわ……有坂……くん」


 まだぎこちないものの、ちゃんと挨拶を返してくれた更識さん――少しは、気を許してくれてるのだろうか――と。


「……さっき」

「え?」

「さっきは……あり、がとう。 ……それだけ」


 まさかお礼を言われるとは思わず、呆気にとられていると更識さんは――。


「有坂くん……用件は?」

「あ、そうだった。 ……こほん、唐突だけど、今度の専用機タッグマッチ大会、俺と組んで出場しないか?」


 本来の目的であるタッグマッチ大会のパートナー選び、それを告げるのだが流石に困惑してるのか眉根を下げている。


「私……と?」


 再度確認するように訊いてくる更識さんに、頷くと――。


「……でも、有坂くんは……私以外にも、組みたい相手……いるでしょ……? ……有坂くんなら、組む相手には、困らない……筈だし」


 その指摘通り、確かに俺は組む相手に困らないだろう、セシリア、鈴音、シャル、ラウラ、美冬、未来、美春と――だが、それだと更識さんが組む相手がランダムになりすぎる、下手すれば篠ノ之や一夏になる可能性もあれば、今不仲の姉、楯無さんとも可能性はあるのだ。


「……まあ実際組む相手には困らないな、さっきだって二組の鈴音に組まないかって言われたし」


 正直にそう告げると、掛けた眼鏡のズレを直しながら更識さんは――。


「だったら、私じゃなくても――」

「いや、悪いが俺は君と組みたいんだ、もう俺はそのつもりで来てるし、誘われても断るつもりだ」

「…………っ」


 俺の言葉に、僅かに頬を蒸気させる更識さん、視線が定まらず、うろうろと周囲に目が行くが、俺は彼女を真っ直ぐと見つめている。


「……少し、考えさせ、て……」

「あぁ、勿論だ。 ……じゃあ
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