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レインボークラウン
第百四十六話

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                第百四十六話  贅沢なカレー
 二人でカレーを作ると決めてからだ、今田先生は今日子先生にすぐにこう言った。今田先生の決断は早かった。
「豪勢なカレーにしましょう」
「あら、贅沢にいくのね」
「お野菜も沢山の種類を入れてね」
 そして、というのだ。
「スパイスもね」
「カレールーを買うのじゃなくて」
「スパイスからね」
 ルーを調合してというのだ。
「そうしてね」
「作ってね」
「それでなのね」
「そう、そうして作って」
 そうしてだというのだ。
「お肉もね」
「それもなのね」
「いいお肉使いましょう」
「凝るのね」
「そう、私達のお料理らしくね」
 今田先生はこうも言った。
「凝ってね」
「そうして作って」
「贅沢にいきましょう」
「そうね、いいわね」
 今日子先生は今田先生のその提案ににこりと笑って答えた。
「それでね」
「そうでしょ、それじゃあね」
「ええ、贅沢なカレーをね」
「作ってね」
「御飯もいいものを炊いて」
 これも忘れなかった、カレールーと共に食べるそれもだ。カレーは御飯もよくないと美味しくはならないものであるが故に。
「そうしてね」
「美味しいカレーをね」
「贅沢に作って」
 そのうえでだった。
「楽しみましょう」
「作ることもね」
「そう、そちらもね」
 食べることだけでなく、だった。
「あの娘達みたいにね」
「それで後片付けも」
「勿論よ」
 こちらも忘れてはいなかった。
「そっちもね」
「二人で洗って片付けて」
「楽しめばいいわね」
「それでいいわよね」
「いいわよ」
 二人で話してだ、そのうえでだった。
 今田先生と今日子先生はその日のうちに食材をスパイスまで全て買ってそのうえでだった、次の日に作って。
 そうして後片付けまで楽しんだのだた、その贅沢なカレーを。


第百四十六話   完


                             2014・7・1
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