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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第431話】
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い、今朝調理室で仕込んできたおにぎり詰め合わせ弁当を鞄から取り出すと、それを持ち椅子から立ち上がる。

 セシリアやラウラは美冬たちに捕まっていて(既に未来と美春には美冬から説明してくれていたらしい)、俺に声を掛けることは叶わなかった――二人の様子は気になるものの、とりあえず教室を後にすると俺の前に立ち塞がる二組のクラス代表、凰鈴音がそこに居た。


「ふふん。 待っていたわよ、ヒルト!」


 立ち塞がる鈴音は仁王立ちで威風堂々とした佇まいを見せていた、そして、俺に人差し指を指すと廊下で声を高らかに出す。


「アンタ、勿論あたしと組んでくれるわよね!?」


 半ば既に組むことが決まってる様な口調なのは気のせいだろうか――だが、鈴音と組むことは出来ない、今回は自分の意思で更識簪と組むと決めた――きっかけ自体は楯無さんが用意したものだが、楯無さんにお願いされて組むだと、俺としても中途半端な気持ちで組むのと一緒だと、今は思う。

 とりあえず、人差し指を指す鈴音に頭を下げ――。


「ごめん、今回は他の奴と組むってもう決めてるんだ」

「へ? ……他の奴って誰よ? あたしに言いなさい。 その子に言ってあたしと代わってもらうから――てか、美冬だったら諦めるけどね、兄妹だし」


 何故か美冬だったら諦めると告げる鈴音――だが、美冬ではなく、四組の更識簪だ――組む前から下手すると、鈴音が一触即発の雰囲気で色々言い兼ねない。

 そう思うと流石に名前を告げる訳にはいかず、再度頭を下げるしかないと思い。


「悪い、名前は言えない」

「……む、何で言わないのよ……バカ……。 ……はぁ……また後で来るわ、その時迄には気が変わってたらいいけど。 ……あたしと組んだ方が、ぜっっっったいに良いんだからね!?」


 絶対を強調して一旦二組へと戻った鈴音――断る度に、鈴音も他の子も傷付けてる気がする。

 ――と、今度は背後から声をかけられた。


「ヒルト、今度のタッグマッチは俺と組もうぜ? 学園に二人だけの男なんだし、良いだろ?」


 一夏だ、だが一夏と組むのは一種の敗北フラグ確定みたいな物だろう――と。


「有坂、一夏とは私が組む。 貴様に一夏等やらん! 行くぞ、一夏!」

「ちょ、箒! また箒と組むのかよ、俺――」

「わ、私と組むのが不満だというのか!? お、おのれ……成敗してくれるッ!!」

「ギャーッ!!」


 部分展開し、刀を呼び出すと篠ノ之は一夏に切りつけた――が、間一髪それを避けた一夏は一目散に逃げていく。


「おのれ……逃さんッ!!」


 言いながら篠ノ之は一夏の後を追いかけた。

 ……つか、一夏はいらんし、貰っても別
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