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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第0章 平穏な日常と新たな家族
第3話 聖人少女と永遠の迷子
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てたのは公然の秘密よ。そして私は今、龍巳と同じベッドで寝ている。まだ龍巳の部屋の用意ができていないからね。今は龍巳が私の胸に顔をうずめていて、そんな龍巳を私はそっと抱きしめている。すっかり甘えん坊になっちゃって。GLじゃないからね?
「火織、話がある」
龍巳が急に話しかけてきた。なんだろう?
「火織、力がある。それにイッセーも」
そのことか。さて、どうしようかしら。私が転生者でこの先の未来も知ってる……なんてこと言えないし、そもそも龍巳がここにいる時点で原作なんてめちゃくちゃだし、ここは……
「うん、しってる。アナイアレイション・メーカーのことだよね? それにイッセーにいるドライグ」
すると龍巳はびっくりしたような目で見上げてきた。今日は龍巳驚いてばっかりだね。
「こののうりょくがでてきたときに、あたまにいろんなちしきがはいってきたんだ(うそだけど)」
「そう、なら過去の赤龍帝、みんな不幸になったことも?」
「うん、みんなぼうそうしたんだよね? だからおとなになるまでだまってるつもり」
「大人になるまで?」
「うん、りゅうはちからをひきよせる。だからいつかはきっとしる」
「……そう」
龍巳、また悲しそうな顔してる。私達と同じようにイッセーのことも今では大切に思っているんだろうな。なんといっても最初に彼女を受け入れてくれたのは他ならぬイッセーなんだから。その証拠に昼に公園でイッセーに掴まれたところをじっと見ている。
「だからね、たつみ? わたしのこときたえてくれない? イッセーをまもれるように。ぼうそうしてもたすけられるように」
ふふ。鳩が豆鉄砲喰らったような顔してる。イッセーが不幸になるのを悲しむ気持ちはあっても、助けようという気持ちにはならなかった、いえ、なれなかったようね。まだまだ彼女の精神の成熟はこれからなのだから。でも
「分かった。我、火織鍛える。それに我、イッセーを守る」
そう思えるようになるのは意外と早いかもね。
この言葉を最後に私たちは眠りについた。
そうしてずっと迷子だった最強の龍神は、ようやく家に帰ることが出来たのである。
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