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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第0章 平穏な日常と新たな家族
第3話 聖人少女と永遠の迷子
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「ねえ、オーフィスちゃん。その次元の狭間という場所には何もないんじゃない?」
「そう。何もない。そこで静寂を得る」
やっぱりそうなのね。
「ねえ、オーフィスちゃん。今日火織ちゃんや一誠くんと遊んでどうだった?」
「? ……楽しかった」
「そう。……でもね? 次元の狭間に帰ったらもう二人と遊べないわよ?」
「……」
「何もない場所で静かに暮らす。それってとても寂しいんじゃないかしら?」
「……でも」
「?」
「でも我、帰る場所欲しい」
「なら今日からここがあなたの帰るお家よ」
「「!?」」
うふふ。オーフィスちゃんだけでなく火織ちゃんまで驚いてるわね。
「帰る場所がないのならここに帰ってくればいい。今日からここがあなたのお家。今日から私があなたのお母さん」
オーフィスちゃんは驚いた顔のまま、だけど少しだけ目が潤んでいるわ。私はそっと彼女を抱きしめてあげた。
「……我、人じゃない」
「知ってるわ」
「……我、何万年も生きてる。年上」
「それでもあなたは今日から私の娘よ」
「……我の名、人間と違う」
「あなたのお名前、誰かにつけてもらったの? それとも自分でつけたの?」
「違う。いつの間にかそう呼ばれてた」
「そう、なら……
龍巳
(
たつみ
)
。
龍
(
りゅう
)
に
巳
(
へび
)
と書いて龍巳。あなたの名前は今日から神裂龍巳よ」
そう言った途端、彼女の体は少しだけ震えたわ。
「……我、ここにいていい?」
「もちろんよ」
「……う゛ん」
彼女の体はもう目に見えるほど震えていた。
「泣きたければ泣いてもいいのよ?」
でも彼女は顔を私の胸に押し付けつつ首を横に振るだけで泣き声は上げなかった。私はそっと彼女の頭を撫でてあげた。……きっと彼女はずっと寂しかったのでしょうね。周りの人たちはみな誰かとともにいるのに、自分だけはいつも一人ぼっち。龍が彼女だけということもないだろうから、きっと他の龍にも恐れられてきたのでしょう。だから彼女はもう何も見たくなくて、1人でいられる場所に行きたかったのでしょうね。私は彼女を抱きしめ、頭を撫で続けた。彼女の体の震えが収まるまで。
☆
オーフィ……じゃなくて龍巳が泣き止んですぐ、お父さんが帰ってきた。事情を話すと最初こそ驚いていたけれど、すぐに嬉しそうな顔になって新しい娘を歓迎した。それどころか
「俺が今日から龍巳のお父さんだ。さあ! パパって呼んでごらん!」
と言って龍巳を抱きしめていた。うん。うちの親って肝が据わりすぎてると思う。
ちなみにこの時龍巳がまた泣きそうになっ
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