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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第0章 平穏な日常と新たな家族
第3話 聖人少女と永遠の迷子
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てる時間じゃない!
「三人とも〜! 降りてらっしゃ〜い! そろそろ帰る時間よ〜!」
「「は〜い」」
三人とも降りてきたわね。一誠くんはお隣だからいいとして、もう遅いしこの娘は家まで送ってあげるべきね。
「君の家まで送ってあげるから、帰る場所教えてくれない?」
その時彼女の瞳は公園で見た時と同じとても悲しそうなものだった。
「……我、帰る場所ない」
世界から音が消えたかのようだった。一誠くんはびっくりしたような顔で彼女の顔を見ているし、火織ちゃんは悲しそうに目を伏せている。どうやら訳ありのようね。だったら……
「まずは一誠くんをおうちに帰してくるから火織ちゃんはその娘と一緒に待っててね。帰ってきたらちょっと一緒にお話をしましょう?」
「「!?」」
あらあら、二人ともびっくりした顔でこっちを見てるわね。その息の合い方、まるでほんとに姉妹のようね。……それにしても帰る場所がないって……どういうことかしら?
「それじゃあ今更だけど自己紹介しましょうか。私は神裂詩織。この娘、神裂火織のお母さんよ。あなたのお名前は?」
「我、オーフィス」
「オーフィス……ちゃん? 珍しいお名前ね。ご両親は日本人ではないのかしら?」
「違う。我、人間じゃない。我、龍。
無限の龍神
(
ウロボロス・ドラゴン
)
オーフィス」
そう言うと彼女は手のひらから黒い蛇を何匹も出してみせた。さすがにこれは驚くわね。でも……
「じゃあオーフィスちゃん。帰る場所がないというのはどういうこと?」
……あら? なんでオーフィスちゃんはそんな驚いたような顔でこっちを見ているのかしら? 今回驚くのは私の方なんだけれど。
「我、驚いた。詩織、我の力見ても驚かない。普通の人間、我の力見たら驚く。そして怖がる。なんで?」
「あらあら、これでも驚いているのよ? 龍って本当にいるのね?」
「ではなぜ怖がらない? 我の力、簡単に人殺せる」
「でもあなたは人を傷つけていないじゃない? 今日一日火織ちゃんや一誠くんと遊んでいたし。それに今だってその出した蛇で何もしないじゃない?」
「……」
「納得していないって顔ね? でもとりあえずその話は置いておいて、さっきの質問に戻りましょうか。どうして帰る場所がないのかしら?」
「……我の帰る場所、次元の狭間。我の生まれた場所。でもそこ、今グレートレッドいる。グレートレッド、我より強い。だから力いる。倒して次元の狭間に帰る。そして静寂を得る」
「そう。つまりあなたの生まれ故郷がグレートレッドさん? に取られて帰れないのね?」
「そう」
故郷に帰りたいっていうのは人も龍も同じなのね。でもそれは……
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