第十七話 最後の少女その六
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「本当に」
「あたしもかよ」
「ええ、そう思うわ」
「お互いそうだっていうのかよ」
「そうなるわね」
「そうか、あたしも面白いか」
「悪い娘ではないわね」
薊本人にこうも言った。
「そのことは間違いないわね」
「いい娘じゃないぜ」
「自分でいい娘とは言わないのね」
「そうしたことはしないよ」
「そうなのね」
「まあいじめだの暴力だの意地悪だのは大嫌いだよ」
「そうしたことはしないのね」
「ああ、自分がやられて嫌なことはするなってな」
薊は鈴蘭に笑顔で答えた。
「孤児院の院長さんにも老師にも教えられたからな」
「いいことね、それは」
「まあな、そうしたことって後で絶対に自分に返ってくるだろ」
因果応報である、この世の摂理の一つだ。
「だからあたしもな」
「そうしたことはしないのね」
「そうしているつもりだよ」
「いいことね、ではお友達にはならないけれど」
「それでもっていうんだな」
「ええ、少なくとも敵ではないから」
「これからそれなりにか」
「宜しくね」
こう薊に言う鈴蘭だった、話はこれで終わりそうだった。
実際に三人共茶を飲み終えていた、それで鈴蘭から言った。
「ではそろそろね」
「ああ、じゃあな」
「お話はこれでね」
終わろうとだ、薊と裕香も応えてだった。
茶室を後にしようとした、しかし。
ここでだ、薊と鈴蘭はというと。
不意に茶室の庭の方を見てだ、こう言ったのだった。
「何だよ、ここでかよ」
「出たわね」
言いながらだ、すぐにだった。
二人は立ち上がってだ、そして。
すぐに庭の方の障子を開けた、すると庭に。
怪人がいた、その怪人は芭蕉を身体に付けた怪人だった。全身は緑でそれが怪人が植物との合いの子であることを教えていた。
その怪人を見てだ、薊は彼に言った。
「今度はあんたが倒されるんだな」
「そう思っているんだな」
「そうだよ、やってやるよ」
不敵な笑みでだ、薊は部屋の中から怪人に答えた。
「楽しみにするんだな」
「そう上手にいくとは思わないことだ」
「いくんだよ、これが」
実際に、というのだ。
「あたしの手にかかればな」
「では御前から俺に倒されるのだな」
「いやいや、倒されるのはあんただよ」
やはり不敵な笑顔で言う薊だった、言いながら首を左右に動かして屈伸もした。そうしてそれを準備体操にして。
左手に棒も出す、それから庭に出ようとするが。
その前に靴下を脱いで裸足になった、薊はそれが何故かも言った。
「靴下汚れるからな」
「細かいな」
「これでも綺麗好きなんだよ」
こう怪人に返した。
「だから汚れない様にな」
「靴下を脱いでか」
「ああ、そうだよ」
そして、というのだ。
「裸
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