暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
StrikerSプロローグ エースとストライカー、それぞれの第一歩
71話:The beginning of StrikerS side Lightning
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「大丈夫か?」


その言葉に瞑っていた目を開けると、そこには白い尖がり頭の人がいた。多分、私が落ちる前に抱きかかえてくれたみたいだ。
吹き飛んだ『異形』と同じぐらい変な格好に見えたけど、何故か安心できた。なんとなく……目が優しい感じがしたから、だと思う。


「ぐっ…き、貴様ディケイドか!?いったい何故ここに…!?」
「これ以上は好き勝手やらせる訳にはいかないからな」


そう言って私を抱えたまま、近くの木に『異形』を見据えたまま下がっていく。
そして近づいた木に私をゆっくりと降ろすと、この一瞬だけこちらに顔を向けて、ポンッと頭に手を置いた。その手は私なんかよりもずっと大きくて、温かかった。


「よく頑張ったな…後は、任せろ」


その言葉を聞いた瞬間、私の意識が遠のいていくのを感じた。どうやらあの『異形』に追い掛け回されたのが、結構体にきていたらしい。もう体の限界だった。

意識を失う直前に見えた白い人の背中は―――とても大きくて、凄く安心できた。






その後、私は管理局に保護されて、あの『異形』と同じような人達から守るのと同時に、局員として部隊に所属することになった。

だけど私は、どの部隊からも持て余されてしまっていた。
理由は至極簡単な事―――竜召喚士であるのに、竜を…フリードを制御できないから。

戦いとなると、私はどうしてもあの時の『異形』を頭の中に浮かび上がらせてしまう。その姿が、私に怖いという思いを植えつける。
そんな私の気持ちを感じてか、フリードもちょっとした刺激で暴走してしまう。それも敵味方問わずに攻撃してしまうんだ。

そしてその経験に―――制御失敗の経験に、さらに私が恐れてしまう所為で、その頻度は増すばかり。
だから私はどんな部隊からも、受け入れられることはなかった。

でも、唯一フェイトさんだけは違った。
部隊で持て余されていた私を引き取ってくれて、連れ出してくれて。色々な場所へ連れてってもらって、色々な物を見て。

そんな日々の内、私はあの人≠ニ出会った。


「悪い悪い、遅れたかな?」


そう言ってやってきたのは、大きな男の人とそれと対照的に小さい体のアルフだった。
でも今日はフェイトさんが来る筈だけど……


「あぁ、フェイトは今日急に仕事が入っちゃってね。来られないから―――」
「フェイトに代わりを頼まれたんだけど…やっぱりこの絵はマズいかね…」


たはは、と乾いた笑いをする男の人。アルフはその人の足に蹴りを入れながら、何言ってんだよと言った。
絵がマズい…とはどういう事だろう?

その後は、アルフと男の人と私の三人で、水族館を回った。色んな魚を見たり、大きめの生き物に触れたりもした
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