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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
兄妹の出会い
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めたんじゃないか?」
「そのつもりだったよ、最初は。でも、あの人たちが・・・」
彼は相手の自信満々の様子から、自分が本気でやってもいいんだと、とてもうれしく思っていた。
もはや門下では相手にもならず、父とお互いに本気で(と言っても、奥義はなし)戦うものでした本気を出して楽しむことができなかった。一度として勝てたことはないのだが、それでしか本気での手合わせが楽しくはならない。
彼が希望を持ってしまったことは、仕方のないことだろう。
「はあ・・・まあ、紹介するには一番の形ではあるな。」
そう言いながら彼・・・星夜は一輝に目線を送り、名乗るように促す。
「あ、うん。えっと・・・現当主、第六十二代鬼道、鬼道星夜の息子で次期当主になります。名の意味は『一族が歩みし道に、一時の輝きを与えるもの』。」
そこまでいってから顔をあげ、満面の笑みを浮かべて自分が今倒した分家の次期当主やその保護者である現当主に向けて、
「鬼道一輝です。まだまだ未熟者で奥義を習得できてはいませんが、どうぞよろしくお願いします!」
そう言い、ペコリと頭を下げた。
これが、十年と少し後に箱庭に招待される問題児、寺西一輝が初めて分家の前で実力を見せた日。そして、六歳にしてここまでの実力を持っていた一輝は分家の人間から歴代最教になるのではないかという期待を・・・信仰を、この日から鬼道一族が滅びるその日まで受けることになった。
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一輝が自己紹介を終えた後、早め早めに手をつけておこうという分家の汚い大人や今のうちに自分のところの娘を婚約者につけておこうという大人などの対応にうんざりしていたら、一輝は星夜から声をかけられた。
「一輝、ちょっといいか?」
「何、父ちゃん?」
これ幸いと言わんばかりに一気に明るい表情になり、人をかき分けて父のところに向かう一輝。
「一輝、ちょっと頼みごとをしてもいいか?」
「何何?」
「・・・やけに素直に聞くんだな。」
まあ、仕方ないか、と星夜は苦笑してからその要件を言い渡した。
「どうにも、時間になっても分家の一つが来なくてな。家は出たらしいから、もうそろそろのはずなんだが・・・」
「うんうん、それで?」
「もしかしたら山の中で何かあったかもしれんから、ちょっと見てきてくれないか?あの家は、そこまで実力のある家ではないからな。」
一輝は星夜の言いたいことを理解し、
「うん、分かった!」
「なら、頼んだぞ。ついでに、野良の妖怪がいたら退治してきてくれ。」
「それについては、やらないと逆にやられちゃうから言われなくてもそうするよ。」
「それもそうか。・・・探す分家の名前は『贄殿』だ。当主とその奥さん、それにお前の一つ下の娘さん
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