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『自分:第1章』
『陸上』
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目標やから。


大会。
駅伝は優勝。
個人でも区間賞。


満足。
とはいかんかった。
やりきった。
ともならんかった。

アンカーに渡すとき、もっと差を開けたかった。
心残り。
次の課題やな。
マダマダ、甘かったな。
もっとやれた筈。
もっとやりたかった。

でも、やっぱり走るのは好き。
次は...無い。
あったら困る。
時期的に。
18歳には出所せな。
自立しとかな。
焦る。
やりがいとか感じとる場合ちゃうし。

変に慣れてしまった。
一向に自立に向かって動かんから。
同じ事言い合うのも疲れたし。
期限は18歳。
いずれ動くやろ。

そんな感じで作業や陸上にやりがい感じてしまってた。
御飯と風呂の時間は相変わらず零那にとっては拷問時間やったけど...


陸上が終わればまたソフトテニス。
もう正直やりたくない。
ずっと走ってたい。
早いグループの男を抜かすのは無理。
まぐれで1回僅差で勝ったけど...要らん優しさ。



零那が走り足らんのは職員も解ってた。

一般の、市のマラソン大会とか出場さしてくれた。

いきなり飛ばすなよって言われても最初から飛ばしてしまうのが零那。
優勝すれば文句言われんし。
意地でも抜かされん様に必死になる。

何十年と走り込んできたプロ達のグループ。
体格的にも不利。
勝ってるのは若さくらい。
あとは...意地のみ。

合図とともにダッシュ。
差を出来る限り広げる。
少なからずペースが落ちるのは当然。
それでも後ろは見ん。
足音や気配で察知できる距離に来ささん。

それが基本の目標やから。


職員は、今回は絶対優勝は無しだと思ったらしい。
無茶苦茶すぎるって怒られたし。
でも、結果は優勝。
タイムも新記録。


ごっつい嬉しかった。

職員もビックリしてる。


さぁ、次はどぉしよぉか。


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