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【一発ネタ】レイフォンに憑依したオリ主が上から目線で原作をぶっ壊すお話
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リンを守ってしまいました」
実際のところ、レイフォンにとってはそのようなカズミの『若さ』は全く問題にならないものであった。しかし、カズミのそれとよく似た言動をとりながら傍若無人正々堂々那智暴虐ゴーイングマイウェイ天上天下唯我独尊KY丸でリーリンを攫いに来る無能系君主に心当たりがありすぎたのが不味かった。最早脊髄反射に等しいレベルでレイフォンはこのような対応をとってしまうのである。
一方、今日も今日とて相変わらず保護者目線が抜けないレイフォンの言動に微かに唇を尖らせながらも、レイフォンが極々自然に見せた自分を守る騎士の様な動きに頬を赤く染めるリーリン。レイフォンという男は例え相手が同姓であってもリーリンへの過剰なスキンシップは決して許さない。リーリンはこれまでの経験からそれを十分理解していた。そしてそれはまるで、彼の独占欲が表出であるかのようにも思われて――実際はそんなことではないのだとリーリンも既に気付いてはいたのだが、それでも――彼の愛情表現が誇らしくて、嬉しかった。何と言ってもそのような扱いを受けるのは、姉妹達の中でもリーリンだけなのだから……。
浮き立つ心が命じるままに、リーリンはそっとレイフォンの手を握る。何度も潰れて切られてごつごつと堅くなったその手。過去にレイフォンが負った沢山の傷。その一つすらもリーリンは痛みを知らない。けれど、想像することはできた。この手はレイフォンの優しさの証だった。
――――レイフォンは、眩しかった。どうしてレイフォンが武芸者になったのか、わからなかった。でもそこには『自分』が居るような予感がしていた。だから、その理由をレイフォンから教えてもらえることはないと確信していた。故にリーリンは手を握る。「隣に居たい。ずっとレイフォンを見ていたい」言葉に出さず、思いを込めて。
物心がついた時から、一度としてレイフォンから離されたことは無い手。そこにリーリンの信じる
幸福のカタチ
(
絆
)
があった。
◆
《なにごともないその日:2》
レイフォン・ヴォルフシュテイン・アルセイフは、グレンダンに君臨する女王アルシェイラ・アルモニスへの忠誠を誓わない異色の天剣である。否、実際のところを言えば忠誠心の不足した天剣など特に珍しくもないわけだが、一欠片の忠誠心すら持たず、しかも強敵との戦いだって望まずに天剣を受け取った変人と言えば、即ちそれはレイフォン・ヴォルフシュテイン・アルセイフのことである。
彼は女王から天剣を授けられる際、誓いの言葉に代えて以下のような大胆不敵な告白を行った。「天剣が持つ、専制君主たるアルシェイラ・アルモニスへ謁見し進言する権利。それから孤児院へ入れられる幾ばくかの歳費が欲しかったのです」と。そしてさらに言葉を継いで、「1年前
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