〜前編〜
12話
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水晶玉が置いてある机の前まで行き、その燃えているような紅い色の水晶玉を俺は手に取った。その瞬間、俺の周りは炎に包まれた。
「神殺しよ、我の名は火之迦具土神。かの伊邪那岐命と伊邪那美の間に産まれた神なり。我は伊邪那岐命を酷く恨んでおってな、今夜、伊邪那岐命を召喚しようと思っておる。そのためにこの娘を生贄に使わせてもらう。取り返したければ、愛宕神社にくるのだな」
そう言い終わった後輝いていた水晶玉は、その輝きを失った。俺は、そのことを聞いた後、ろくな支度もしないで部屋から出て行き走り出した。
(くそ!俺は何やってるんだ!もう二度と大切な人は失わないって決めたはずなのに!これじゃあ何も変わってないじゃねーか!!)
愛宕神社の場所を知らないので思いつくままに色んな所を走り回ったが愛宕神社という名前の神社は見つかんなかった。途方にくれながらもひたすらに走っていたら角を曲がった時に人とぶつかってしまった。
「ッー、あのすみません、大丈夫でしたか?」
ぶつかってしまった相手は尻もちをついてしまっていた。相手は俺に謝ってきたので相手の顔を見ようと前をみたら相手は巫女装束を着ている和泉だった。
「いえ、こちらこそ、すみませ........って和泉!?何やってるんだ?こんなところで。」
「え?なんだ〜海斗か〜。知らない人だと思って少し慌てちゃったじゃない。何って?この近くで神様が顕現したのよ、それで京都の正史編纂委員会みたいな所から応援の要請があってそれで今、その現場に向かってる途中なの。」
「何て神様かわかるか?」
「海斗には関係無いでしょ!って関係あったけねー、忘れてたわ。えーと確か
火之迦具土神って言う神様だっわよ。で、どうするのいくの?」
「やっぱり今俺が追ってるヤツと一緒だな、すまない、俺も一緒に連れてってくれ!実は恵那がそいつ連れて行かれたんだ。」
「はあ〜?あんたがいながら何やってるの?分かったわ、じゃあ急ぎましょ!」
「おう、サンキューな。」
そう言い俺が走って来た方に和泉は走り始めた。10分ぐらいはしったら目的地に着いた。そこは俺と恵那が泊まっている旅館のすぐ裏だった。どうやら近くにありすぎて逆に俺はそこに気づかなかったようだ。そこはそれなりにはでかく、境内には沢山の木が並々と生えていた。その木々のせいで境内の中は暗くなっている。境内の周りにはお札みたいのが何枚も張ってあった。俺が神社の方を見ていると
「あのお札はね、多分そんな役には立たないだろうけど一応張ってある中にいる火之迦具土神様がこの中から逃げないようにするために張ってあるんだよ。ちなみにここの周辺には人除けの呪術をかけてあるから一般のひとにはわからないわよ」
「そーなのか、じゃあ一般人の人達を気にしなく
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