第三十二話
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確か以前に私達の軍の張遼隊にいた副官ね。指揮官としての能力は高いのかしら?」
「王双さんは軍を率いて黄巾軍の鎮圧を指揮したりしていますので臨機応変の戦いが出来ると思います。……それに王双さんは何か切り札があるみたいで」
「切り札……ですか?」
董卓が首を傾げる。
「はい。ですので負ける事はないと思います」
「……やけに王双を押すわね?」
「王双さんは私達を助けてくれましたから」
七乃は賈クにそう言った。
―――シ水関―――
「長門、何だそれは?」
防衛線の準備中に桜花が聞いてくる。
「まぁ秘密兵器だな。悔し涙をする袁紹が目に浮かぶわ。ハッハッハ」
俺は笑う。
その秘密兵器は青銅製と鋼鉄製だった。
「真桜。あれは作っているか?」
「はいな。現在、工作隊を総動員して作ってるで」
「よし。ならええわ」
「……何を作らせてるんや?」
霞が聞いてきた。
「ん〜、まぁ負け戦になる時に備えてな」
俺は霞にそう言えるしか出来なかった。
何しろ、最悪の場合は国を捨てるかもしれないんだからな。
「華琳様、連合軍集合地点に劉備、孫策などの部隊が集結しています」
夏侯淵が曹操に報告する。
「そう……なら私達も行くわよ」
「は」
夏侯淵が頷いた。
「……これも巡り会わせなのかしら?」
一人になった天幕で曹操が呟く。
「まぁいいわ。そろそろ熟した果実を狩るべきね」
曹操はペロリと唇を舐めた。
「待っていなさい曹徳……いえ、王双」
曹操はそう呟いた。
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