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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―激戦―
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火を噴いた。迫り来る植物の弾丸を《漆黒の闘竜》を再び浮上させることで避けたものの、その《対空放花》が止んだ隙に《闇魔界の龍騎士 ダークソード》たちが続々と発進して来る。ざっと見ただけでもその数はこちらの捨て駒部隊を大きく上回っており、その龍騎士部隊を正面で率いるのは――

「戦士長……」

 ――俺がリリィのデッキで対戦して危うく死にかけた、ペンデュラム召喚を取り入れた【マシンガジェ】を使用していた、闇魔界の戦士長である。あの時は無様に敗北することが確定してしまっていたが、今は俺の手の中には【機械戦士】がある。

「俺が指揮官とやる!」

 そう一緒に飛んできた者たちに告げて、返答も効かずに《漆黒の闘竜》を戦士長に向けて飛翔させると……不思議と、全く妨害を受けることはなく、戦士長の竜へと肉迫することに成功する。デュエルディスクを構えて戦士長の方を仰ぎ見ると、奴もその乗機――《デス・デーモン・ドラゴン》に乗りながら、既にデュエルディスクを展開していた。

 奴も誘っているのだ……今度こそ、最期まで決着をつけようと。故に周りにいる龍騎士部隊には邪魔されずに、戦士長の元まで来ることが出来たのだろう。俺もその戦士長の覚悟に応えるべく、リリィから借りたデュエルディスクを展開させると、デュエルの準備が完了する。

『デュエル!』

遊矢LP4000
戦士長LP4000

 ――そしてどちらも一言も交わさぬままに、二度目となるデュエルが開始される。今度こそ逃げられるなんてことはなく、どちらかが確実に消滅する――そんなデュエルを、だ。

「俺の先攻!」

 デュエルディスクが先攻として選んだのは俺の方だった。風を切って進んでいく《漆黒の闘竜》から落ちないようにすると、手札に五枚のカードを揃えて確認する。

「俺は《ガントレット・ウォリアー》を守備表示で召喚し、カードを二枚伏せてターンを終了!」

「フッ……私のターン、ドロー!」

 腕甲の機械戦士が二枚のリバースカードとともに俺の守備の布陣を固め、戦士長のターンへと移行していく。戦士長のデッキは、ペンデュラム召喚を採用した【マシンガジェ】――その大量展開の前に、先日は大敗を喫することとなった。

 だが今回は違う。今の俺の手の中には【機械戦士】たちがいる……!

「そうだな……まずは二枚のカードを、ペンデュラムスケールにセッティングしよう」

 二枚のペンデュラムカード――先のデュエルの時と同じように、まずは二体のペンデュラムの魔術師のお目見えかと、俺は気を引き締めて戦士長が構成していく二筋の光を見た。

「魔術師じゃない……!?」

 その赤と青のペンデュラムスケールをセッティングしているペンデュラムモンスターは、闇魔界の軍勢が使用している二体の魔
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