提督、実家に帰る
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高速道路上、提督の車の社内。
「マーメイド!」
「全力発射!」
「レッツゴーなのです!」
今朝早くに鎮守府から出発した一同は、船に乗り一旦鎮守府から本土へ移動。そしてそこからは提督所有の車に乗り換えて実家へと向かって移動中であった。高速道路上で今は後部座席のほうではカラオケのようなものが行われていた。歌っているのはマリア、長門、電だったりする。
「皆元気だなぁ」
「これから提督の御実家に行きのですからワクワクもしますよ」
「ご実家はどんなところなんですか?」
加賀の質問にハンドルを切りながら返答をする。
「どんな所ね〜。典型的な田舎って感じかな?近くには田んぼがあるし夜には蛍が大量発生する。近くには綺麗な川もあるし」
「川があるのですか!?」
「うんあるよ〜。確か綺麗な川ランキングみたいなので4位ぐらいに入ってたかな?」
「其処で泳ぎたいのです!!」
「んじゃ到着したら川にも行って見ようか」
などと言っている間に高速を降りる、気づくと都会の喧騒から離れた田舎というイメージにピッタリな所に出ていた。舗装された道路には車は余り通らず静かで風が心地よい。
「静かで良い所だな、ゆっくり出来そうだ」
「そうね、ちょっとワクワクしてきたわ」
「相変わらず静かな所で安心したな〜」
道路を通っていてもとても静かで大声を出せば何処までも響いてしまいそうな印象を受ける。それほどまでに静かな所だ。大きな川の上を通る橋を渡っていると、電が嬉しそうな声を上げる。
「うわああ!!凄い綺麗な川なのです!」
「綺麗で安心したよ。やっぱりここは気分が落ち着く」
橋の上を渡り終えると民家が見え始めその間を縫うような道路を通っていく中、提督が声を上げる。
「見えた」
「えっ!?どこどこ!?」
とマリアが窓から身体を乗り出すように周囲を見回すと、先に他の民家よりも一回り大きい家が見えてきたのが解る。かなり大きく一階部分だけでも通常の一軒家よりも大きい。玄関から広がる庭は広くバーベキューも出来そうなほどに大きい。ハンドルを切って水路ギリギリまで近づいてからバックで敷地内に入り、駐車スペースに車を止める。
「さっ着いたよ、荷物を降ろそうか」
「は〜い!」
車から降りてトランクから荷物を降ろしていると玄関の引き戸がスライドし家の中から人が出てきた。太股まで伸ばされている艶のあるピンク色の髪、少将並の長身で抜群のスタイル。凛とした顔立ちに美しい笑みを浮かべている女性が玄関からこちらを眺めて笑顔を作っていた。
「………何年振りかしらね。貴方の顔を直接見たのは」
「さぁ?5年振り位じゃないかな?相変わらずくたばりそうも無い位に元気で安心したよ―――姉さん」
そう提督が言った瞬間には提督と
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