暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0696話
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うやら色々と理由を知っているようだが、うちの隊長とどんな関係なのかを聞いてもいいのか?」
「……プライベートな内容です」
「その割には、ランカの件については知らなかったようだがな」
「だから、プライベートな内容だって言ってるでしょう!」

 余程に触れられたくない話なのだろう。俺を睨みつけて大声で叫ぶ女。
 下世話な想像をすると、昔の男と女ってところか?

「おい! 今はそんなのどうでもいいから、早くランカを病院に!」

 気絶したランカを抱えたアルトが怒鳴り、その声で俺も女も我に返る。そうだな、確かに今この女とオズマの関係を探っている暇は無いな。
 向こうもその事に気が付いたのだろう。周囲にいた部下と思しき男達へと視線を向けて口を開く。

「彼女を軍事病院に至急運びなさい」
「いいのですか? あそこは……」

 部下の男が口籠もる理由も分かる。俺もこの世界に転移してきてから何度か行った事があるが、あの病院は新統合軍直轄の総合病院だ。医療設備が充実しているだけに、有名人達も利用したりする。ただし、その分費用に関しても他の病院よりも上らしいけどな。

「問題ありません。今回の件はこちらの不手際も大きいので、治療費については新統合軍が負担します」
「……了解しました」

 若干不満そうな顔をしながらも、頷く軍人の男。……公私混同とでも思われたか? だがまぁ、オズマに報告する事を考えれば目の前の女の判断は俺としても助かる。シスコンのオズマに報告する事を考えれば……いや、今回の件に関しては俺よりもランカと親しいアルトが報告するべきだろうが。

「そう言えば自己紹介していませんでしたね。私はキャサリン・グラス中尉。以後も貴方がシェリル・ノームと接触するような事があればまた会う事もあるでしょう」

 最後に敬礼しながら自己紹介をし、ランカをアルトから受け取ってから去っていく。
 それをアルトはどこか悔しげに見つめているのだった。
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