マクロスF
0696話
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している危険度を考えれば、あるいはラスボス的な扱いか? かと言って、今はただのマネージャーでしかない。裏で何かをやっているのかもしれないが、それでもS.M.Sの社員でしかない俺にとってどうにか出来るかと言われれば否だろう。
いっそ、闇に紛れて仕留めるか? このマクロス世界でなら魔法という存在は未知だろう。それ故に、闇の魔法なり炎の魔法なりを使えば……いや、オズマやジェフリーに怪しまれるか。空間倉庫なんて物を持っている俺だ。不審死が起きれば当然疑われる。
「グレイス? どうしたの、行くわよ」
「あ、はい。ではアクセルさん。この辺で失礼しますね。またお会いしましょう」
ランカとの話が終わったらしいシェリルの声に頷き、グレイスが去って行く。
……ここで殺し損ねたのを後で後悔するような事が無ければいいんだがな。
「アクセル、何を話してたんだ?」
去って行く車を見送っていると、後ろからアルトが声を掛けてくるが、それに対するのは小さく肩を竦めるだけで受け流す。
「シェリルといい、あのマネージャーといい、お前が年上趣味だとは知らなかったよ」
「さて、どうだろうな」
実際レモン、マリュー、コーネリアの3人の恋人達は俺よりも年上なのは事実である以上、アルトの言葉が間違っているとは一概に言えない。
「すいません、少しいいですか?」
そんな俺達に声を掛けて来たのは、シェリルのお付きをしていた新統合軍の女軍人だった。
「あんたはシェリルと一緒に行かなくてもいいのか?」
「ええ、今回の件の後始末を任されていますので。貴方は確かS.M.Sのアクセル・アルマーさんですよね?」
「へぇ、PMCとは言っても最近入ったばかりの俺の事まで良く知ってるな」
S.M.Sは確かにVF-25の評価試験を任されているだけあって、フロンティア船団の中ではトップクラスの実力や勢力を、戦力を持つPMCだ。だが、だからといってその中で艦長やら小隊長でもない、ただのVFパイロットの俺を知っているというのはちょっとした驚きだった。シェリルのコンサートで会った時に怪しまれたのか?
「ええ。何しろこの船団の中で最もシェリルと親しい人ですから。当然どのような人物なのかは調べさせて貰いました。ご了承下さい」
「……だろうな」
「おい、いいのかよ」
勝手に人の事を調べたという女に、アルトが思わず視線を俺へと向けてくる。だが、確かにこの女にしてみれば自分の警護する人物に……それも、銀河の妖精とまで言われているシェリルが誰か特定の相手と仲良くなっているのを知れば、その相手を調べてもおかしくは無いだろう。俺でもそうするしな。……もっとも、オズマやジェフリーが作ってくれた俺の戸籍やら何やらが見破られないなら、という但し書きが付くが。
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