縋る者と応える者
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け入れやすい様にしてあげたい」
「真実は残酷な物だわ」
「残酷な事だとしても、このまま知らず受け入れず待ち続けるよりは…何倍もマシです」
「…その娘のお兄さんの事はこちらで調べるから貴方は彼女の気持ちを第一に考えて行動してちょうだい、それからこの一件を契約を取るために受けた依頼であるとは考えないで…良いわね?」
「先輩?」
「その娘の想いも、貴方の想いも…悪魔の契約とは無関係…だから対価は必要ないわ」
「っ!有難うございますっ!」
やれる事を全力でやろう
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ここが、一緒に鬼ごっこしてもらったとこ!」
「そうなんだ、利香ちゃんは鬼だったの?それとも逃げる方かな?」
「利香は逃げる方だよー!」
お互いに名前を教えて、俺達はお兄ちゃん探しというなの思い出巡りをしている、彼女の両親には先輩がうまく話をつけてくれたらしい
「ここで一緒に猫さんを見たのー!」
「その猫さんはどんな猫さんだったのかな?」
「えっとねー…真っ黒な猫さん!とってもかわいくてねー!」
「もしかしてあんな感じ?」
「あー!猫さーん!」
俺も両親が帰って来なくなった時期、周囲の人達は触れず接さずといった感じだった、唯一祖父母が優しくしてくれた、機会をくれたのは間違いなく祖父母だ、子供ながらに帰らないという事はどういう事かを察する機会を
「ここは皆でごはん食べたとこ!」
やはり、利香ちゃんも何かを感じているんだろう、繋いだ手はしっかりと握っているし常に何かを気にしている様な感じもする
「ここでピクニックしたの!」
「確かにピクニックするには丁度良い場所かもね!風も気持ちよくて…眠く…」
「利香もぉ…」
利香ちゃんに案内されるままに色々な場所に行って、今は夕暮れ時、彼女も疲れたのか口数が少なくなってきた
「お兄ちゃん、見つからないね、ごめんね、利香ちゃん」
「うぅん…いいの…」
結局、俺は何も出来なかった…彼女に真実を告げるしか無いのか?いや、それは彼女を傷つける事になってしまう…彼女を第一に思うんだ
「…楽しかったの」
「うん?」
不意に利香ちゃんが足を止めた、手を繋いでいた俺の脚も止まり彼女に視線を合わす
「こうせーお兄ちゃんと遊べて、楽しかったの」
「うん」
「お兄ちゃんと遊んでたときと一緒で」
「…それなら良かったな」
「あのね」
「うん」
「ほんとはね、
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