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未来は私の手を引いた
未来は私の手を引いた
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むこともできた」

私は後ろへ振り返った、そこには今までの足跡がくっきりと残っている。

「でも私は!一番近い、一番楽な街灯へ進んだの!立ち止まっても時間は私を先へ進めてった……街灯が無くなって、先へ進め無くなっても、君が…未来が私を引っ張った…そして…私は今日……"人生"に転んだ…あはは…」

滑稽だった…自分自身が…こんなにも

「こんな人間に、光はもう射さない……日は登らないの!」

涙が溢れる。
今更、もう遅いのに

「うぅっ…あぁっ」

「…ねぇ、お姉さん、ここで何をしているの?」

「うぅ…私は……」

私は…

「ねぇ、お姉さん、日は登るんだよ」

日が…登る?
こんな私に…光は…

「お姉さん…お姉さんは!どんなに辺りが暗くても自分が見えてた、自分を見失ってなかった」

自分…を

「お姉さんは!絶対に来た道を戻ろうとはしなかった!前へ進んだ!!」

前へ…

でも…

「でも、私は…どうすればいいの?」

未来は私に言った。
初めて会った時と同じように

「大丈夫…転んだだけ、ケガもしてないし、立ち上がれるし、歩くこともできる」

未来は私の手を引っぱり、その力で私は立ち上がる。

「ほら、立てた」

「でも、暗くて先に進めない…」

「大丈夫……ほら…」

その言葉と同時に、目の前は光に包まれた。

光に目が慣れて辺りを見渡すと、そこには何もない、地平線が何処までも続いていた。

「お姉さんは、この地平線の何処までも行ける。自由に道を外れることもできる」

自由に…

あぁ、そうか…

そうなのか…

「人生って…こんなにも自由だったんだ…」

…きっと私は、これから長い道を歩むのだ
長い長い人生を…

未来の方を見た、彼は私をここまで連れて来てくれたのである。

「未来君、ありがとう」

未来は何も言わなかった。

でも、笑っていたような気がする。

実際はわからない。

当然だった

未来は眩しくて見えなかったのだから…
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