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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
鍵の継承
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が開いた扉の奥に向けて四人は進んでいき・・・それを、視た。
九体の封印。それは前回一輝が来た時と同じであるように見えたが、一つだけ違うものがあった。
「これ・・・この前来た時はもっと存在が希薄じゃなかったか?」
「ま、そうだったけど今回はもう半分も・・・一時的に同化してるしな。」
「・・・湖札がここにいるのが理由か。」
一輝は納得した様子で頷き、もう一度それらの封印を眺める。
「相も変わらず、ものすごい格の違いを感じるな。こんなの相手には絶対にしたくねえ。」
「が、それをしないと強くなれない。さっき渡したのには、こいつらの封印を解くカギも組み込まれてる。」
「マジかよ・・・」
「と言っても、外に出すかどうかは自分たち次第だ。どうやって力を借りるのか、それは自分たちのやり方でやってくれ。」
「一輝のには全ての者の鍵を、湖札の者には半分ずつで封印されている物の鍵を、それぞれ組み込んでおいた。うまいことやるんじゃな。」
その瞬間、一輝はうへぇ、と面倒そうな顔になった。
一体でも間違いなくキツイのに・・・と考えているのだ。
「あ、でも。こいつら倒した本人にはやけに従順だから頑張るのは一輝だけだな。」
一輝はその言葉に安心しつつ、同時に苦労するのは自分だけか―、と内心愚痴っていた。
「・・・はぁ、まあいいや。最悪、もう一回倒せばいい。」
「それが一番手っ取り早いであろうな。」
「なら、もうそれでいいや。早いとこ、一族の役目について話してくれ。」
そう言いながら、一輝は一番近くに有った像に手を触れた。
「戻ってきた記憶の中にあったあれ。あれを倒すのが一族の役目だというのなら、あれはいったい何者・・・いや、あれは一体何なんだ?」
そう言って、一輝は当時のことを思い出した。
========
鬼道の一族と分家は年に一度、各家の当主が本家に集まるしきたりがある。
と言っても、これはどこの一族にも存在するしきたりだ。
これは今から十年前。一輝が六歳、湖札が五歳の時に行われたしきたり。その日に起こった史実である。
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