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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
観測者たちの宴篇
26.闇の侵蝕者たち
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うものよ」
仙都木阿夜が再出現したのは、雪菜と友妃の背後だ。そこにはたった一人立ち尽くすサナがいた。
「「──サナちゃん!?」」
幼い那月を人質に取られて、雪菜と友妃は攻撃できない。
その一瞬の隙をついて、阿夜が檻を召喚した。鳥籠の形をした、猛獣用の頑丈な檻。直径四、五メートルもありそうなその檻が、二人を閉じ込めるように実体化する。
為す術もないなく二人は捉えられ、鳥籠ごと姿を消し去った。空間転移でどこかに運ばれたのだ。阿夜と黒騎士、サナの姿も消えている。
「まさか、あいつの目的は那月ちゃんじゃなくて……姫柊たちだったのか……どうして……」
血まみれの古城が、苦しげに呻いた。
「クッソ──っ!」
為す術を失った彩斗は地面を叩きつけた。
「暁古城!? しっかりしなさいよ、あなた、不老不死の吸血鬼なんでしょう!? ねえ!」
倒れる古城を強く抱きしめて、紗矢華が泣きながら叫んでいる。
古城は、ごめん、という言葉を残して、意識を失った。
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