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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
戦力外通達
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大きな問題にはならない。鳴央の神隠しの力は強大だが、どうしても必要というわけではない。
しかし、ヤシロは別だ。本人が明るいこともあって忘れがちの人もいるかもしれないが、ヤシロという存在は『
ノストラダムスの大予言
(
アンゴルモア・プロフィット
)
』。神話とはまた違った形で誕生し、確立した終末論そのものだ。
それが持つ霊格は弱体化した状態でもとても強大な力を持っているし、神格を与えればアジ=ダカーハにも対抗しうる一手だ。是が非でも参加させたいだろう。
だが、ヤシロがどこに参戦するかを決める権利を持っているのはラプ子でもヤシロ本人でもなく、一輝。その一輝が音央の救出に連れて行くと言えば、その決定を変えさせる権利は誰も有していない。さらには、ラプ子はすでに参戦禁止令を出してしまった。
かといって、一輝を参戦させるのは危険極まりない。そうである以上は・・・一輝の決定を覆す手段が、ない。
「ま、相手が魔王なら俺がどっちを選ぶのか決めるにはいい相手だし、終わったらこっちに来て五人で参戦するから。」
「貴方は、それでいいと思っているのですか?」
「ああ。今、俺の中で最優先なのは音央の救出だ。」
「それが貴方の決定ですか。」
「俺は外道だ。大切ない人を一人救うために他を切り捨てるくらい、何とも思わねえよ。」
最後にそう言い残して、一輝は部屋を去った。
========
「と、言うわけでまずは鬼道の一族について知ろうかな、って思ったわけだ。」
「だったら、一族の役目を知るのが一番手っ取り早いし、ついでに私たちのあの記憶についても知れて一石二鳥という結論になったんです。」
「なるほどのう。どうするのじゃ、示道?」
「話すしかないだろう。それに、俺が仕込んだものについても説明しておきたいし。」
そう言いながら虚空より示道が現れ、身振りでついてくるように言う。
「封印の間で全部説明する。さ、ついてこい。」
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