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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
乙 N
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ないのだが、気分的なものだろう。

「それは、どのような経緯でかけたものなのだ?」
「あー・・・ま、元いた世界でそこそこの立場にいてな。その関係で、その立場にいる全員がかけられてたんだ。そうでもしないと、感情が高ぶった時に霊圧で大変なことになるんだと。」
「それでも、力の大部分が封じられているのは事実であろう?」

一輝は白夜叉のその言葉に対して少し悩むそぶりを見せたが、

「まあ、確かにそうなんだけどな。それでも、その分は俺が体術なり剣術なりで補えばいいんだ。」
「・・・この先、魔王と戦う中でその枷は致命的なものとなりかねないぞ?」
「分かってるよ、そんなことは。」

そう返した一輝に対して、今度は白夜叉が少し悩むそぶりをみせ、

「その封印、解けないか専門家を紹介しようか?」
「いや、それはいい。」
「遠慮はせんでもよいのだぞ。今回の私からの試練の褒美だとでも思ってくれれば。」
「そうじゃなくてだな・・・これ、俺の意思で解けるから。」

一輝はそれ以上話すつもりはない、というように足を進め、肉のついていない骨を軽く回して新しい骨付き肉を取りに行く。

「そう言うわけだから、本当に必要になったら俺の意思で解くよ。」
「そうか。」
「そうだ。基本的に使わないのは、まあ溜めこまれてるのが一気に解放された時の周りへの被害が恐いからだ。決して、仲間のピンチに対して手を抜いてたわけじゃない。」

白夜叉が言いたいことを先回りして答え、白夜叉もそんな様子の一輝に対してもうこれ以上何もいわない。
が、最後に何かを思い出した。

「そう言えば、得があったと言っておったな。ラシャプから何か受け取ったのか?」
「ん?ああ・・・ま、そんな感じだな。七人ミサキが、俺に渡された。今は求道丸監修の下畑仕事をしてるはずだよ。」

そう、あの七人ミサキは一人残らず一輝に渡され、今は求道丸とともに倉庫の中での畑仕事&ノーネームの畑仕事をしている。
文句タラタラではあるが、一輝に逆らった場合のリスクが大きすぎるためにちゃんと畑仕事はしているのだ。他のことは一切していないが。

「あ、おにーさーん!もうお話は終わったの?」
「ああ・・・もういいよな?」
「うむ。すまんな、長話をしてしまって。」

白夜叉から終了を告げられたので、一輝は自分を呼んでいるヤシロのもとへと向かった。
ヤシロ自身も一輝に向かって走ってきて跳びつき、一輝はそれを抱き上げた。

「ほらほらっ。早くいかないとお肉なくなっちゃうよ?」
「そうだな。せっかくだし、食いたいだけ食べないとな!」

そう言うと、一輝はヤシロと抱えたまま走り、音央と鳴央、スレイブのいるところまで向かった。

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