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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
乙 N
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は、落ち着いて対応しとるのではないか?」
「正確には、攻略法を思いついたからそれを実行するために冷静になっただけだよ。とりあえず・・・準備が整うまではやり合うとするか!」
一輝はそう言うと同時に先ほどまでの丁寧な防御を切り捨て、スレイブ片手に一気に踏み込み、容赦なく横薙ぎに切り払う。
当然のようにそれで斬る事は出来なかったが、防御に片腕を使ってきたのでもう片方の手に持った呪札を押し付け、そこに呪札が耐えきれる量を過剰にオーバーした呪力を流し込み、爆発させる。
「爆破物なんぞ隠し持っていたのか!」
「本来の使い方からかなり遺脱した使い方だ。ま、簡単に爆弾を作れるから重宝してるんだけどな!」
そう言いながらさらに呪札を投げつけ、一度に十数枚を爆発させる。
同時に結界を展開し、被害をその中に閉じ込めることで爆発の威力を高める。
「これでワシが倒せると思うたか!」
「いや、全然。宿してもらった力とはいえ、そこまでの力を持ってるんだ。この程度で倒せるとは思っちゃいねえよ。・・・あの爆発も、手軽な代償に、熱を一切持たないからな。」
その瞬間、ハムーズの表情が一瞬動いたが、一輝はそんなこと気にもせずに話を続ける。
「俺が何度かお前と打ち合って思いついた手段は二つ。一つ目は急激な温度差を連続して与えることによる破壊だが、これは建物にも有効だからな。あんまり使いたい手段ではない。だから、俺は別の手段をとる事にさせてもらった。」
「別の手段、とな?」
「ああ。まず・・・ここに、あほみたいな量のフッ素があります。」
そう言いながら一輝が手をあげ、倉庫をあけるとそこに空気が圧縮されていく。
それは全てフッ素。フッ素だけを集めて圧縮していく。
「次に、ここに水樹の枝があります。ここからこちらもあほみたいな量の水を出していき、先ほどのフッ素とは別で集めていきます。」
その瞬間、ハムーズが何かに気付いた様子で一輝に迫るが、一輝はそれを避け続ける。
両手の上にフッ素と水を集めているので、手を出すことはできない。
だが、それでも脚は出せるので膝で腹をけり上げ、そのまま体ごと回転してハムーズを蹴り飛ばした。
「カッ・・・」
「全く、人が話してるってのにそこで殴りかかってくる奴があるかね。せっかくの実験、邪魔するもんじゃねえよ。」
そう言いながら、一輝は両手の上に集まっているフッ素と水を接触させ、その二つは激しく反応を進めていく。
「この二つは接触すると激しく反応し、2H?O+2F?→4HF+O?という反応を行いフッ化水素と酸素を発生させる。今回は反応物を同量準備したから、全部反応しきって相当量のフッ化水素が発生した。」
そう言っている一輝の頭上には、相当量のフッ化水素が液体で存在していて・・・一
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