第零話 誕生!!正義の兄弟戦士その五
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「旧大日本帝国領の復活をな」
「ああ、台湾は国家として認められたしな」
「北方領土は取り戻してな、千島も」
「それで尖閣も日本領土に確定したし」
「後は、な」
「竹島の問題も終わって」
「そうだ、既に南洋諸国も独立している」
日帝衆は台湾や彼等の独立については何も言わない、民族自立の精神ではそうあるべきだといつも言っている。
悪田部も二人にこのことを前提として話していく、その日帝衆の政策について。
「そして残る領土はだ」
「ええと、あちこちの島の話は済んでるよな」
「それで大日本帝国の残る領土か」
「と、なるとな」
「それってな」
二人もお互いで話しながら考えていく、そしてだった。
二人共気付いた、そして蒼白になって言うのだった。
「・・・・・・あそこか」
「あそこをもう一回併合するってか」
「おい、それまずいぞ」
「大変なことじゃないか」
「ようやく気付いたか」
悪田部も二人に言って来た。
「このことに」
「おい大臣さんそれとんでもないことだろ」
「何で皆日帝衆が堂々と言ってるのに止めないんだよ」
「あそこをまた併合してどうなるんだよ」
「何にもならないだろ」
二人は縛られ床に転がされたままで悪田部に顔を向けて言った。
「資源もないしな、あそこ」
「石油もウランも何も出ないだろ」
「木もないんだぜ」
「あんなとこまた併合してどうなるんだよ」
「日帝衆は反省をする」
無反省のままことを進めない、日帝衆の倫理観がそれを許さないのだ。悪田部はそのことについても二人に語った。
「そして同じ過ちはしない。今回もな」
「じゃあ併合するなよ、そもそも」
「それじゃあ普通は併合しないだろ」
「日帝衆の至った反省、それはだ」
反省といっても様々だ、彼等が至った反省はというと。
「よりよき仁愛に満ちた統治だ」
「あそこへのかよ」
「前の併合の時以上にかよ」
「何度も言うが彼等は反省する」
悪田部はこのことは確かだと言う。
「そしてだ」
「二度同じ過ちは繰り返さない」
「そうなんだな」
「そうだ、しかしだ」
それでもだというのだ。
「同じ過ちは繰り返さないがな」
「それでもか」
「反省しても」
「人は反省してもだ」
悪田部はここで人間社会の現実も述べた。
「それで正しき道を歩むかというとだ」
「それはか」
「違うんだな」
「それで正しき道を歩めればな」
それでだというのだ。
「世の中苦労しない」
「けれど日帝衆ってな」
「そうだよな」
尚智と尚武はここでお互いに顔を見合わせて話した。
「文武両道でな」
「どっちも超人でな」
「正義感が強くてな」
「目茶苦茶道徳的だよ」
「悪いことなんて絶対にしない」
「凄い人達だろ」
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