マクロスF
0695話
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った事だが、この状態の女に何を言おうとも逆上させるだけだ。なら大人しくこっちが非を認めてやり過ごした方が得策だろう。ただし、アルト。俺の状態を見て笑っているお前も道連れだ。
「けどシェリル」
「何よっ! 何かまだ何か文句あるの!?」
頬を赤くしながら睨みつけてくるシェリルから視線を外し、アルトの方を見る。
「お前の背中のヌードを見たアルトには何もないのか?」
「っ!?」
「おい、待て! 俺を道連れに……」
「……アルト君、やっぱりシェリルさんの……」
「待て待て、別に俺は!? ……そ、そうだよ。大体ステージで色々見せてるだろ!」
「それとプライベートは別なのよ! 嫌らしい目で見ないでちょうだい!」
「なっ……大体俺が見たのは背中だろ! なのに何でおればっかり責められるんだよ! アクセルはお前の胸をだな」
自分だけが責められるのに我慢出来なかったのか、アルトが再びこちらを巻き込もうとしてきてそう告げ、結局その騒動が鎮まるまで数分程掛かるのだった。
ただし、シェリルの俺を見る目が若干厳しくなったのはある意味しょうがなかったのだろう。
「駄目だな、完全に連絡が寸断されている」
溜息と共に非常連絡用の受話器を置く。にしても、宇宙移民をするようになってもこういう時は受話器型なんだな。この辺、進歩がないのか進歩する余地がないのか。
「アクセル、ちょっと変わってくれ。俺も試してみる」
「ああ、構わない」
フロンティア船団に着てからそれ程経っていない俺はともかく、アルトの場合はここで生まれ育っている。なら何かの裏技でも持っているんじゃないか? そんな期待と共に受話器を渡すが……
「駄目だ、繋がらない」
裏技なんてものは存在していなかった。
そんな俺とアルトの様子を見て、シェリルが溜息を吐く。同時にランカがポツリと呟く。
「S.M.Sの人達、大丈夫だといいんだけど……皆、無茶するような人達ばっかりだからちょっと心配だな」
「お前の知り合いがいるのか?」
「うん、さっきアクセル君も言ったけど、お兄ちゃんが事務で仕事してるから。その縁で差し入れとかよく持っていくんだ」
自分の言葉にそう返され、何か考えるようにアルトが眉を顰める。
「ねぇ、ちょっと。空気が悪くない? 何かこう、息苦しいような……」
そう呟いた時だった。先程の様に再び激しい振動に揺らされ、同時に明かりが消えて非常電源に切り替わる。
バジュラの攻撃の余波か!?
「アルト!」
「ああ、分かってる。すぐに調べる!」
俺の言葉に頷き、コンソールを調べるアルト。そして……
「循環系が停止している、このままじゃ後15分保たない!」
「ちょっと、何とかしなさいよ!
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