第3章 聖剣の影で蠢くもの
第30話 コカビエル?強いよね。序盤・中盤・終盤、隙がないと思うよ。
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言い換えてもいいかな」
「曖昧すぎてよくわからんな。だが、俺が戦争を起こしたら、お前はどうするつもりだ」
「どうもしないさ。いままで通り、どの陣営にも加担しない―――立ちふさがる全てをなぎ倒すことになるだろうね」
さらりととんでもないことを言う。
予想外の発言に、コカビエルも驚愕の表情を浮かべた。
「なるほど。八神はやて。お前は実に面白い。戦争がはじまったら、是非とも戦いたいものだ」
「ああ、そちらも頑張ってくれよ。この地を管理するリアス・グレモリーたちは強いぞ?せいぜい足をすくわれないように気をつけたまえ」
「ふん。言われなくてもわかっている」
吐き捨てるように。
だが、面白そうな表情を浮かべてコカビエルは、言葉を交わす。
既に、お互い必要な情報を交換した後だというのに、会話は続けられた。
最後の別れ際、八神はやては、その場を去ろうとするコカビエルに、ある宣言をした。
思わず不敵な笑みを返す少女を一瞥し、堕天使は、姿を消した。
彼の脳裏には、彼女の最後の言葉が繰り返されている。
その言葉は、白龍皇に捕まったいまも、彼の心を熱くさせていた。
――――キミが敗れても心配しなくていい。ボクが代わりに戦争を起こしてあげよう。
◆
「やはり、コカビエルは敗れたか」
サーチャー越しの映像を見やりながら、主はやてのつぶやきが聞こえる。
性格破綻者だが、実力は確かだったフリード・ゼルセンがいないせいだろうか。
堕天使側の聖剣使いは、大した脅威を感じなかった。
現在、駒王学園近郊に待機しているはやての側にいるのは、ザフィーラだけだ。
「上級堕天使まで撃破したのは、予想外でしたね」
「ああ、ボクも驚いている。彼らを育てた身としては、複雑な心境だ」
本来ならば、実力者であるコカビエルの相手は、はやてがするはずだった。
しかし、彼と取引したことで、中立の立場をとることになった。
もちろん、リアス・グレモリーたちには、秘匿してある。
「あの堕天使から、我らの計画が漏れる可能性があるのでは?」
「いや、それはない。ヤツの望みは、戦争だ。ボクたちが、戦争を起こすと知っている以上、余計な邪魔はするまい。むしろ、喜んで便乗して戦いの準備をするだろうよ」
怜悧な表情を浮かべながら、淡々と告げる。
「さて、そろそろ駒王学園に到着する前に、他の皆と合流しないとね」
「我々は、二手に分かれて策敵のために別行動をしている、でしたね」
「そうだ。コカビエルとの約定により、ボクたちは、参戦できない」
コカビエルとの裏取引により、彼とグレモリー眷属との戦いには非介入とな
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