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『八神はやて』は舞い降りた
第3章 聖剣の影で蠢くもの
第30話 コカビエル?強いよね。序盤・中盤・終盤、隙がないと思うよ。
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「ああ。その通りだ、リアス・グレモリー。せいぜい気をつけるがいい」


 その後も、言葉を交わすが、結局有用な情報は得られなかった。



「はあ……。一誠、領地を管理するグレモリー家として、正式に処断します」

「わかりました。じゃあな。お前を生かす理由はない。いま止めを――――」

「それは困るな」


 一誠がコカビエルに止めを刺そうとした瞬間、白い何かが飛来し堕天使をさらっていった。
 何事かと目を向けると、そこには、白い髪をした一誠と同世代に見える少年がいた。
 白い鎧をまとった彼からは、尋常ではない力を感じる。


『久しぶりだな、白いの』

『そういうお前こそ、耄碌していないようで何よりだ』

「ドライグ、もしかしてコイツは――」

『相棒の考えで正解だ。当代の白龍皇、やはり惹かれあう運命にあったか』


 推測は当たっていたが、ちっとも嬉しくない。
 白龍皇からは尋常ではない魔力を感じる。
 強い、一目でそう思った。


「やあ。初めまして、今代の赤龍帝。俺の名前は、ヴァーリ・ルシファー。歴代最強の白龍皇だ」


 自信満々に言い放つ。
 普通なら見栄や虚言の類だと受け取るところだろう。
 しかし――


「そんな……。『ルシファー』ですって!?あなたは、ルシファーの血を引くと言うの!?」


 リアスが驚愕の声を上げる。
 それも当然だろう。
 ただでさえ強い魔力をもつルシファーの末裔が、白龍皇になっているのだから。


『ここでやり合うつもりか、白いの』


 声に警戒を滲ませながら、ドライグが問う。
 一誠もいつでも反応できるように、戦闘態勢を崩さない。
 他のグレモリー眷属も既に臨戦態勢だ。


「いや。まだ決着をつけるには早い。アザゼルにコカビエルを回収するように頼まれてね。今日はあくまで顔見せ程度さ」

『俺も同意見だ。お互い面白い宿主に巡り合えたようだな』


 その後も、いくつかの問答が続き、白龍皇――ヴァーリ・ルシファーは帰って行った。
 彼に、神器に封印されし白龍――アルビオンも同調する。
 一誠は、緊張を解くと同時に、へたり込む。
 実力の差を肌で感じ取れたからだ。
 なまじ、素人の状態から実力をつけただけに、壁の高さが分かってしまう。
 だが、一誠の闘志は、衰えていない。


 ――――リアスを守れるくらい強くなると誓ったのだから。





 ――――ヴァーリ・ルシファーによって、アザゼルの下に連れられている最中のことである。


 コカビエルは、敗れ去ったとはいえ、余裕の表情を崩していない。
 戦争は必ず起きると確信しているからだ。
 アザゼルは、おそら
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