SAO編
口は災いのもと
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る言葉は無いけれど、これならあげられる。それは、いつの日にか聞いたじいちゃんの言葉。
「友達っつうのはな、共に立って、共に断つ存在だ!いつかお前の悩みが、抱えきれないものになっちまったら……その時はちゃんと、友達を頼れ!」
驚きにアスナの目が見開かれる。ふっと口元が緩んで、はしばみ色の瞳が細められる。
「ありがとう」
「おう!……つってもじいちゃんの受け売りだけど」
距離が離れていても聞こえた、その五文字に照れくさくなって頬を掻く。思わず付け足した事実に、キリトが苦笑気味に俺の肩を小突いた。
「それを言わなければお前、イケメンだったぞ」
「うっせ。男にイケメンだと思われても嬉しくないから良いんだよ」
「ポートはほんと、羨ましいくらい自分の気持ちに素直だよなぁ……」
半目でキリトを小突き返して、肩を揺らした。すると腰に手をあてて、首に手をかけるキリトがぼそりと呟く。おい、聞こえてんぞ。文句を言ってやろうかと口を開くと、アスナが痺れを切らしたように声をあげた。
「ほら二人とも!早く行くよ!ご馳走作ってあげないわよ?」
「ちょ、行く!飯だぞキリト!早くしろ!」
「はいはい」
駆け出した俺たちは、アスナを追って目抜き通りから左にあるすぐのメゾネット、彼女のホームであるそこへと急いだ。
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