暁 〜小説投稿サイト〜
共に立つ。
SAO編
口は災いのもと
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
る言葉は無いけれど、これならあげられる。それは、いつの日にか聞いたじいちゃんの言葉。

「友達っつうのはな、共に立って、共に断つ存在だ!いつかお前の悩みが、抱えきれないものになっちまったら……その時はちゃんと、友達を頼れ!」

 驚きにアスナの目が見開かれる。ふっと口元が緩んで、はしばみ色の瞳が細められる。

「ありがとう」

「おう!……つってもじいちゃんの受け売りだけど」

 距離が離れていても聞こえた、その五文字に照れくさくなって頬を掻く。思わず付け足した事実に、キリトが苦笑気味に俺の肩を小突いた。

「それを言わなければお前、イケメンだったぞ」

「うっせ。男にイケメンだと思われても嬉しくないから良いんだよ」

「ポートはほんと、羨ましいくらい自分の気持ちに素直だよなぁ……」

 半目でキリトを小突き返して、肩を揺らした。すると腰に手をあてて、首に手をかけるキリトがぼそりと呟く。おい、聞こえてんぞ。文句を言ってやろうかと口を開くと、アスナが痺れを切らしたように声をあげた。

「ほら二人とも!早く行くよ!ご馳走作ってあげないわよ?」

「ちょ、行く!飯だぞキリト!早くしろ!」

「はいはい」

 駆け出した俺たちは、アスナを追って目抜き通りから左にあるすぐのメゾネット、彼女のホームであるそこへと急いだ。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ