月夜見ノ尊
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く光る。
姉よりは日に焼けているが白っぽい肌を、蝋燭の光が照らす。
唇が、動く。
「それが命刀・月夜見の尊。俺の所有する、禁忌の刀」
「ルー、大丈夫?歩ける?」
「魔力も回復してきたし…大丈夫、問題ないよ」
塔の1つ―――――12の塔の入り口がある、中央の塔。
“死の人形使い”マミー・マンを倒したルーシィとルーは、元素魔法・第二開放、大空の支配者を発動させたルーの魔力の回復を待ち、2人は倒れるマミーを残して部屋を出ている。
今は塔の1回にまで降りており、先ほどまでルーはルーシィの肩を借りていた。
「にしても、アイツ等の目的は未だに解らないままね……ティアをどうするつもりなのかしら」
「クロスに怒られなきゃいいけど」
「もう怒ってるわよ…って、そうじゃなくてっ!」
「ほぇ?」
噛み合っているようで噛み合っていない会話。
こてりと首を傾げるルーに、ルーシィは溜息をつく。
「ルーシィ!ルー!」
「!グレイ!」
すると、そんな2人に駆け寄る人物が2人。
1人は仲間であるグレイ(着ていたはずの紺のタートルネックを着ていない事に気づいた2人は「また脱いだのか…」と顔を見合わせた)。
そしてもう1人はというと。
「あ!」
「お前は確か…天秤宮の!」
グレイの後を追いかけてくるのは、血塗れの欲望の“天秤宮”。
桃色の髪に紅蓮の瞳の少女パラゴーネは2人の姿を見るなり、驚いたようにグレイの後ろに隠れた。
そぅっと顔を覗かせ、目が合うと慌てて隠れる。
「ど…どういう事?何で血塗れの欲望がグレイと行動してるの?」
「コイツは敵じゃねえ…いや、さっきまでは敵だったけど今は違う。そうだろ?」
「……肯定する」
首を傾げるルーに答え、グレイはパラゴーネに問う。
恐る恐る顔を覗かせたパラゴーネは小さく頷いた。
グレイの横に並ぶと、少し俯きもごもごと口を開く。
「その…ギルドでは、その、わ…悪かった……謝罪…する」
ぺこり、と頭を下げる。
その様子にルーシィとルーは顔を見合わせ、笑った。
「謝らなくていいわよ。あたし達あんまり気にしてないから」
「そうそう!ギルドが壊れるなんて日常茶飯事だしねっ!」
「その原因、アンタでもあるけどね……」
「えー、僕じゃなくてナツとグレイだよう」
「はあ!?オレじゃなくてあのクソ炎だろ、原因は!」
「…どっちもどっちでしょ」
3人のやり取りに、ぱちくりと瞬きをする。
しばらく驚き唖然としていると、そんなパラゴーネに気づいたルー
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