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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第427話】
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も有名な所だ。 へぇ〜」


 等といった感じで群がり、しわくちゃになったパンフレットを見る一同だが、一方で一夏や篠ノ之には聞こえないように呟く声も。


「……一学期ずっとサボってたのに、良いご身分よねぇ……」

「……中学の部、全国優勝だから特別扱いなのかしら……」

「……それもあるかもしれないけど、やっぱり篠ノ之博士の妹だからかも……。 ……身内ってだけで専用機ってズルいよね、私なんか結局三年間訓練機使って結果が出なかったもん……。 ……はぁ……」


 主に上級生らしき生徒からの不平不満が耳に届く、勿論これは一夏や篠ノ之には聞こえていないが。

 そんな上級生の愚痴を他所に、篠ノ之は顔を赤くしながら――。


「こ、これは、その……別に、で、で、デート、とか……そういうのではなくてだな!」

「へ〜」


 一部関心が無いのか、棒読みが混じっている子も居た。

 そんな中、遠巻きに一団を見る女子が――さっき話したセラ・アーカニアンだ、俺は群がりから抜け出ると、彼女の元へと向かう。


「セラさんは興味ないのか?」

「うん、篠ノ之箒が織斑一夏と付き合ったとしても私の人生に何らかの影響を与えるとは思わないし」


 冷めた言葉で言いつつ、自身の防具類を片付ける彼女、だが――。


「でも、貴方には興味ある」

「俺に?」

「うん」


 じぃーっと真っ直ぐ見据えるスカイブルーの瞳、まじまじと俺の表情を見る彼女に疑問符が浮かぶが――。


「……ヒルトって呼んでもいい?」

「え? あぁ、呼び方に関しては基本的に何でも気にしないからな、まあ流石に馬鹿とかは嫌だが」

「じゃあヒルトって呼ぶ、だから貴方も私の事は呼び捨てにして構わない」

「ん、了解」

「…………」


 俺の返事に頷くと、彼女は着替えるために更衣室へと入っていった。

 今なお一夏や篠ノ之の周囲に群がる剣道部員、少し離れた位置から愚痴を溢す上級生とは違い、自分のペースのセラ、彼女の印象の方が残ってしまった。

 そうこうしている内に部活動も終わり、それと同時に派遣も終わったので俺は早速夕食を摂ろうと寮の食堂へと向かった。
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