第12話:おはなみに行こう!−3
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回っていたジュリアの方に手招きする。
2人の声につられるように、レジャーシートの方に参加者たちがわらわらと
集まってくる。
ゲオルグも靴を脱いでレジャーシートの上に上がり、重箱の蓋を開けようとしている
なのはの隣に腰を下ろした。
そしてなのはの作った弁当の中身を覗き込む。
「おっ、うまそう」
ゲオルグの声に反応してヴィヴィオも駆け寄ってくる。
「ホントだ。 ママのお弁当、すっごくおいしそうだね、パパ」
ゲオルグのヴィヴィオのほめ言葉になのはは顔をほころばせる。
「ありがと、2人とも。 って、フェイトちゃんのも美味しそうだね」
なのはを挟んでゲオルグとは反対側に腰を下ろしているフェイトが
バスケットを開けるとサンドウィッチを主体にした中身が姿を現す。
「そう? ありがとう、なのは。 でも、なのはのにはかなわないかな」
なのはの言葉に笑顔を見せつつ、おにぎりを主体にしたなのはの弁当の中身を見て
フェイトはそんな言葉を放つ。
「そんなことないよ」
なのははフェイトの言葉に首を横に振ってニコッと笑う。
そうこうしているうちに、他のメンツも2つのお弁当を囲むように大きな輪を作る。
「私たちもお弁当をつくってきたんですけど、お2人のと並べちゃうと
見劣りしちゃいますね・・・」
眉尻を下げて困ったような顔をしたスバルは、そう言いながらバッグから
大きな弁当箱を取り出して蓋を開く。
「全然そんなことないよ。すごくおいしそう。 ありがとね、スバル」
「あっ・・・はい、いえ」
なのはの言葉にスバルは頬を赤く染めて俯き加減になりながら小さく頷いた。
「さっ、みんな。 食べよ!」
なのはの言葉に合わせて、各々が思い思いの料理に手を伸ばし始めた。
弁当の中身もすべて空になって,お菓子を食べながらのんびりと
おしゃべりをすること数時間。
日はだいぶ傾き、日光がオレンジ色を帯びてきたころになって
お花見会はお開きとなった。
参加者総出でシートや椅子を片付けて車の方へと運んで行く。
ゲオルグも折りたたみのベンチを小脇に抱えて歩いていた。
その目の前にツインテールを揺らして歩くコロナの小さな背中が見え、
ゲオルグは少し歩調を速くして彼女に追いつく。
「コロナちゃん」
不意に声を掛けられ驚いたコロナが振り返り、自分の前に屈むゲオルグに気付いた。
「ヴィヴィオの、お父さん?」
なぜこの人物に声を掛けられるのか、そんな疑問を持ったコロナは
こくんと首を傾げながらゲオルグの顔を見る。
「なんですか?」
「ちょっとお話したいんだけどいいかな?」
「えっと・・・はい」
ゲオルグの問い
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