第12話:おはなみに行こう!−3
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テロ対策部隊?」
なのはの問いかけにチンクは小さく頷く。
「部隊設立の趣旨はそうだが、部隊名は特殊陸戦部隊だ。 今はまだ仮だがな」
「そうなんだ。 で、チンクちゃんは何を悩んでるの?
わたしで力になれることならいいんだけど」
「私などがそんなところに参加してもいいものかと思ってな」
「それは・・・チンクちゃんの気持ちひとつじゃないの?」
何をそんなことで悩んでいるのか解らない、といわんばかりに首をかしげながら
尋ねるなのはに向かって、チンクは肩をすくめて首を横に振った。
「そういうわけにもいかんだろう。 引き受ける以上はきちんと役割を
果たせるだけの能力があるかとか、自分を見つめなおさないとな」
「それくらいゲオルグくんが考えてるって。あれでちゃんと管理職やってるもん。
チンクちゃんなら大丈夫だって判断したから声を掛けたはずだよ。
だから、チンクちゃんはゲオルグくんと一緒に働きたいかとか
ゲオルグくんの部隊の仕事にやりがいを感じられるかとか
そういうことだけを考えればいいと思うよ」
「そんなものだろうか・・・」
小さめの声でそう言うと、些か控えめな胸の前で腕を組み考え込むチンク。
そんな彼女の姿を見ながら、なのはは小ぶりなクッキーを皿から手にとって、
一枚口に放り込む。
咀嚼し終えて紅茶でのどを潤したとき、チンクは顔をあげてゆっくりと話し始めた。
「あの戦いから1ヶ月ほどたったころだったかな、あいつがはやてに連れられて
初めて更正施設に来たのは。
ちょうどギンガの社会についての講義の最中でな、ウェンディやセインあたりが
騒いで大変だったのを覚えているよ」
そのときのことを思い出しつつ目を細めるチンクは、一呼吸置いて話を続ける。
「それからは、1週間に1度くらいの頻度で顔を出すようになってな、
外であったことをいろいろと面白おかしく話してくれたよ。
それに、ルーやアギトともよく話していた」
「そっかぁ。ルーちゃんが明るくなったのはそのおかげもあるのかな?」
「かもしれん。 まあ、アイツだけのおかげというわけでもないだろうし、
母親と暮らし始めたことのほうが大きいとも思うがな」
感心しながら言うなのはに対して、チンクは苦笑しながら頷く。
「私たちの裁判が終わった後は、それぞれの進路についても相談にのってくれてな。
結局、アイツが一番私たちのところに来てくれたんじゃないかな。
だからというわけでもないが、私自身はアイツのことを信頼しているし
アイツの役に立つことがあれば力になってやりたいとも思っているのだ」
チンクはそこでなのはの顔を見上げた。
「だから、私はアイツの部隊に参加すること
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