魔石の時代
第二章
魔法使い達の狂騒劇1
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のはに似ている、かな?)
取り戻せない過去が痛む。光がいなければ、今もこんな顔をしていたのだろうか。
「ひょっとして……。だから、光は……」
放っておけなかったのだ。光が彼女と行動を共にした理由が分かった気がした。
「分かった。この子は俺が探してみる。なのはは今まで通りに光を探してくれ」
いくら異世界の魔法使いとはいえ、人間だ。必ずどこかに足跡を残しているはず。必ずどこかに拠点があるはずだった。それを見つけ出せれば、接触できる。おそらく光とも。
それに人探しなら俺が魔法使いでない事も、それほど問題にはなるまい。リブロムが言うには、ユーノ達は永続的に効果を発揮する異境を構築する術を知らないらしい。必ず俺が手を伸ばせる場所にいる。それなら、探して探せない事はない。
「恭也お兄ちゃん……。うん、ありがとう」
頷くなのはの頭を、軽く撫でてやる。
とはいえ、さすがにこればかりは忍に頼む訳にはいかない。俺としても、素性の知れない連中に、彼女達の『体質』に目をつけられたくはなかった。
それに、つまらない意地ではあるが――この子のもとには自分で辿り着かなければならないだろう。それは、過去に置き去りにしてきた壁だ。今さらそれを乗り越える事はできない。だが、それでも――…。
(罪滅ぼしって訳じゃないけどな……)
ただ無駄にするわけにもいくまい。何の因果か……よく似たものがもう一度姿を現したのだから。
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