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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth9そして時代の針は動きだす〜Quo Moriture RuiS〜
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†††Sideオーディン†††

戦船ティルピッツをイロウエルで真っ二つにへし折り、残りのデアフリンガーの砲撃が放たれる前に脱出に成功。イロウエルを解除して消滅させた後、デアフリンガーは砲撃を放ってきてティルピッツにトドメを刺しに来た。
衝撃波や爆炎、破片などの物理攻撃で私をどうにかしようと考えたんだろうが無駄な事。空戦形態ヘルモーズを発動し、すぐさま衝撃波や弾け飛んで来る破片の効果範囲より離脱している。デアフリンガーへ向かう前に、シグナム達やクラウスに連絡しておいた方が良いな、カスティタスの事を。

『こちらグラオベン・オルデンのオーディン。アムルを守る巨像は私オーディンの使い魔である。名をアンゲルス・カスティタス。だから警戒せず、各々安心して目の前の敵に集中してほしい』

デアフリンガーより放たれてくる砲撃を回避しながら思念通話を送る。するとクラウスから『アレがあなたの使い魔ですかっ!?』と、心底驚愕しているような声色で返してきた。今のクラウスの顔を想像してしまって小さく笑ってしまうが、コホンと咳払いした後に『ああ。だから攻撃しないように――って、戦船ではないようだから大丈夫か』と返す。クラウスはちゃんと私の要望を聞いてくれたんだな。

――知らしめよ(コード)汝の忠誠(アブディエル)――

念のために魔力消費の少ない魔力刃生成術式アブディエルを150m程の長さで発動し、デアフリンガーの艦体側面に並ぶ砲台に向け一閃。障壁ごと砲台を斬り裂き、無力化する。そうする事で私に向けられる砲撃の数が激減した。早々に艦内に侵入し、動力炉から魔力を頂戴しないと。あまり消費したくないからな、これ以上は。

『ええ。オーディンさんの要望ですから。ですが・・・あの巨大な像が使い魔・・・。貴方には本当に驚かされてばかりだ』

『飽きないだろ?・・・・私はこのまま最後の1隻を撃沈させる。地上はグラオベン・オルデンと国境防衛・近衛混合騎士団が頑張って数を減らしてくれているが、まだ増えるし、投降してきた捕虜の見張りや連行にも人員が割かれている。それに――』

『この騎士団を率いている将、ですね』

『そういう事だ。これほどの大騎士団。率いている将はよほどの地位を担っていると見ていい。クラウス、行けるか?』

『もちろんです。元より僕も出陣するつもりでしたから。では戦場で会いましょう』

『ああ。道づくりは任せてくれ』

クラウスとの思念通話が切れる。「我が手に携えしは確かなる幻想」と詠唱。固有魔術より魔力消費の少ない複製術式をスタンバイ。私の周囲13ヶ所に魔力を集束させていく。集束砲、と呼ばれるミッドチルダ式の魔法。
今より使う術式のオリジナルの使い手の名は、高町なのは。術式はもちろん私用にイジってある。ターゲットを確認。3発
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