第二章
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「俺は」
「だから御前が駄目じゃなくてな」
「あの娘の家がどうしようもないんだよ」
「とびきりタチの悪いヤクザだからな」
「そこの大幹部だぜ」
「だからな」
「仕方ないんだよ」
その声で泣いている俺にカクテルを勧めながら言う、その勧めているカクテルが俺への慰めなのもわかった。
「もう飲んで諦めろ」
「いいな」
「今日は潰れるまで飲め」
「それこそ諦めるまで飲め」
「飲んで自分の部屋で潰れるまでしろ」
「明日休みだろ」
「ああ、明日はな」
仕事は休みだ、それは確かだ。
「休みだよ、それでか」
「飲め、どんどんな」
「今日は俺達の奢りだからな」
「好き放題飲め」
「いいよな」
「ああ、それじゃあな」
こう話してだ、そしてだった。
俺はツレ達に進められる酒を次々に空けていった、そうして飲んでいってだった。気付いたら自分の部屋の中だった。
起きて頭が痛かった、明らかに二日酔いだ。着のみ着たままでベッドの上にいた。時計を見たら九時だった。
「何だよ、朝かよ」
窓を見ると明るい、その日差しが余計に二日酔いに堪えた、それで二日酔いを消す為にだった。
俺はとりあえず部屋の風呂に入った、けれどその中でも彼女のことを思った。それで一人で風呂の中で泣いた。
「何でなんだよ・・・・・・」
思わずこの言葉を出した。
「何で皆俺を止めるんだよ」
相手の家がヤクザだってわかっていても言った。
「俺が幸せになるのがそんなに嫌なのかよ」
湯舟の中に身体を浸しながら泣いた、風呂の中で汗をかいて酒を抜いてもだった。俺はその中でひたすら泣いた。
そして風呂にかなり入って酒が何とか抜けてからだ、部屋着に着替えた俺は外に出てだった。
正直何もかも忘れたかったのでまた飲むことにした、コンビニで好きな焼酎をこれでもかと買ってつまみも買って。
そうして部屋に戻ってまた飲んだ、テレビも観ないでただひたすら飲んだ。そうして飲みながらまた泣いて言った。
「俺、何でこうなんだよ」
俺のこれまでの人生まで思って言った。
「いつもいつもな」
悪いことまで思い出しての言葉だった。
「こんなのばかりじゃないか」
ガキの頃、学生の頃、仕事をしてからも。
そうした失敗だの不幸なことだのばかり思い出してだ、俺は焼酎の瓶に口をそのまま点けてラッパ飲みしながら言った。
そして一本空けてまた一本、泣きながら飲んだ。
そうしてまた風呂に入って酒を抜いて寝た、昼飯も晩飯も酒とつまみだった。酒を飲んで風呂に入るとまずいがだ。
それでもこの時の俺には頭に入っていなかった、俺なんかどうなってもいいと完全に自棄っぱちになっていたから。
だからそうしてまた風呂に入って寝て、朝になって。
出勤した、けれど職
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