暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth8シュトゥラの魔神〜Odin Saintest Von SchserwaloaD〜
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いたけどさ、あんたの前じゃただの的だったわけだ」

「ファルコ・アイブリンガー、だな。先日は世話になったな。味方が13人、死んだ」

そう言いつつ室内に入ると、背後の扉が勢いよく閉じられた。逃がさない、と言いたいようだ。元より逃げるという選択肢など無い。「こっちも何十人と殺され、再起不能にされた」と応じてきたファルコに歩み寄って行く。

「戦争だから戦死者が出るのは当たり前、というのが真理だ。けどさ、それでもやっぱり許せないんだよ、仲間を討った奴の事を」

「そうか。私とてそうだ。付き合いは短いが共に戦った仲だ。毒なんぞで最期を迎えた騎士たちの恨み、ここで晴らすのも良いな」

ファルコ達フォーアライター・オルデンは騎士の誇りを捨て、外法を用いてでも勝利を得ると言う連中だそうだ。それもこれもベルカ統一の座を母国イリュリアに捧げるため。真正の外道ならまだ良かったんだけどな・・・。何も無い大きいだけの正方形の空間。空戦が行えそうなほどにだだっ広いその部屋で、私とファルコは対峙する。

「毒はあんたを討つためだけの戦術だった。俺が解毒剤を持っていると告げ、あんたの周りから味方を引き離して俺たちに引き付けておいて、あんたをじわじわ毒で侵し、死なせるという。しかし結局、あんたは生き伸びた。巻き込まれた防衛騎士団には最悪な展開だよな」

「(ファルコには融合騎が付いている、という話だったが・・・・にしても)お前への考えを改めよう。やはりお前は外道だ。私を討ちたいなら真っ向から挑んでこい」

「それが出来たら苦労なんかするかよ。なんだよ、このティルピッツを押さえ込んであるあの巨大な腕は・・・・よッ!」

ファルコを中心として膨大な煙幕が発生する。煙幕ではなく毒であってももう通用しない。戦闘甲冑の防御効果に対毒関連の術式を復活させておいたからな。室内の気圧を魔力で操作して突風を起こし煙幕を晴らす。室内ゆえに籠るかと思ったが、どこからか換気されているのか晴れていった。

「これは・・・!」

先程までは何も無かったこの大きな部屋がガラリと変化していた。どこをどう見ても深い森の中。無機質な床だったモノが草木の生える土となっていた。

「シミュレーターのようなものか・・・?」

管理局の訓練シミュレーターに類するものだと認識する。質感や匂いまでもが再現されている。この時代にすでにこのようなモノが在ったんだな。少しばかり“機動六課”時代の思い出に浸ってしまう。まぁもちろん深く浸る暇などないが。
ズンズン、と木々を踏み締めて跳躍している音が聞こえる。ファルコは木々を足場にして移動しているようだ。そして突然音が途切れた。周囲に意識を巡らせ・・・・気配を察知。

――暴力防ぎし(コード)汝の鉄壁(ピュルキエル)――

振り
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