第四章
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そうした娘だ、だからだった。
「確かに髪型は絶対だけれど」
「そこ、難しいよな」
「智樹もだよね」
「ああ、若しも胸がしぼんだり垂れたら」
そうして巨乳の魅力がなくなってしまったら。
「俺も困るな」
「そうなるよね」
「ああ、本当にな」
「僕は余計にだね」
「髪型なんてすぐに変えられるからな」
「だからね」
それでだった、僕も。
かなり困ってだ、そうしてだった。
僕はこのことに真剣に恐怖を覚えた、黒髪ロングヘアの流行が終わったのならだ。彼女が黒髪ロングヘアを他の髪型に変えたならとだ。
そのことを恐れながらだった、僕は彼女と付き合っていた、実際に流行は終わっていってそうしてだった。
街に黒髪ロングヘアの娘はどんどんいなくなっていた、そのことに恐怖を感じていたがその中においてだった。
彼女もどうかと思った、けれど。
遂にだった、彼女も。
ロングヘアのままだった、けれど。
脱色した、それで僕はその彼女の脱色して茶色になったロングヘアを見て絶望した。そしてこう思ったのだった。
別れようか、冗談抜きで思った。本気で考えた。
心の中で逡巡した、別れようかと。自分勝手な考えにしてもそう思った、けれどそれ以上に。
やっと出来た彼女でしかもこれだけ性格のいい娘はいない、顔だって天使だ。こんな娘が僕の彼女とか嘘みたいだ。
別れるにはあまりにも惜しい、正直言ってこれだけの娘はいない。そしてその見方の方が強かった。その結果。
僕は決めた、その決断は妥協だった。確かに髪の毛の色は茶色だけれど。
それでもだった、僕は。
その茶色の髪をだ、脳内において黒に変換した。いいとした。
そうして彼女と一緒にいることを選んだ、その僕を見てだった。
その応援しているアイドルの人が金髪にしたのでそちらに変えた舞子にだ、笑って言われた。
「妥協したわね」
「そう言うんだ」
「妥協っていうかわかったっていうか」
「僕は妥協だと思うけれど」
「実際黒髪とかはね」
そうしたヘアスタイルとかはというのだ。
「大きいけれどね」
「妥協しようと思えば出来るのよ」
「そうだったんだね」
「そうよ、茶色の髪でもね」
頭の中でだ、自分のそれで。
「黒に出来るのよ」
「そういうものなんだ」
「そう、わかったわね」
「ううん、まあ黒髪でなくなったことは残念だけれど」
「あんないい娘いないから」
それでだった、まさに。
「決めたんだ」
「そういうことよね、付き合い続けるって」
「振られたらそれまでだけれどね」
「その時は落ち込んで自殺とかしないことね」
失恋したショックで自殺とかよくある、正直言ってその気持ちはわかるけれどそうしたことで自殺をしなくても、とも思う。
「いいわね
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