暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
StrikerSプロローグ エースとストライカー、それぞれの第一歩
70話:The beginning of StrikerS side Stars
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して……兄の最後の事も、話してくれた。


「側に、いたんですか…?」
「あぁ…追跡者にやられた後だったけどな」


そうですか、と声を漏らして視線を下げた。


「最後までお前さんの事を心配してたよ。自分がいなくなったら、一人になっちゃうからって」
「そう、ですか…」


両親が死んで、この年になるまで兄が一人で私を育ててくれた。管理局の仕事と両立させる為に、色々と苦労しているのは知っていた。

だから私はこれから、一人で生きていくことになる。


「それで…どうする?」


どうする、という意味を問う事はしない。言われなくてもわかってるから。
多分言いたいのは、私がこれからどう生きていくか。一人で生きていくか、それとも誰かに引き取ってもらうか。さらに言えば、ミッドには本局経営の保護施設もあり、そこに入るという手もある。

だけど私はもう、その答えを決めていた。


「一人で生きていく、つもりです」


両親は元々武装隊の空士。兄も武装隊なので、管理局からの手当てが少しばかり入っているという報せも来ている。おそらくは金銭的な問題はないだろう。
住む場所も兄と一緒に住んでいた家は、二人で住むのに十二分に広い。一人になったらだいぶ広く感じてしまうだろうけど、これも問題ない。

多分、一人でも大丈夫だろう。


「―――そうか…」


彼は小さく呟くと、ベンチから立ち上がった。


「それじゃあ俺は、戻らせてもらうとするよ。謹慎明けで仕事がたんまりと溜まってるだろうから」
「謹慎…ってもしかして…!」
「あぁ、あの上官を殴ったら謹慎食らってな。それが昨日までだったもんだから、暇で暇で…」


呆れるように首を振り、微笑を浮かべた。
なんか悪いなと思ってっていると、あの人はそれを察したのかまた口を開く。


「大丈夫だよ、ただの謹慎だ。それにあの上官もあの発言が原因で、処罰されたしな」
「そうなんですか?」
「あぁ」


あれは流石に言い過ぎだったな、と言って笑った。
そして今度は少し複雑そうな顔になって、こちらを見てきた。


「………」
「…な、なんですか?」


ずっと見てくるだけなのが少し耐えられなくなり、思わず声をかけた。
するとポケットから携帯端末を取り出し、私の元にやってきた。


「端末、持ってるか?」
「え、まぁ…」


自分のを取り出して見せると、すぐに何かのデータを送ってきた。
見ると、アドレスらしい。


「それ、俺のだから」
「え…?」
「何かあったり、辛かったりしたら、連絡してこい。いらなけりゃ、消してもいい」


そういうと再び踵を返して、歩き出す。


「一人で生き
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