暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
StrikerSプロローグ エースとストライカー、それぞれの第一歩
70話:The beginning of StrikerS side Stars
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。手傷を負わせるも、追っていた相手によって殉職』
私の元にやってきた報せ。それを聞いた瞬間、私の頭は真っ白になった。
あの自慢の、憧れの兄が……死んだ?
あまりに急な出来事に頭の思考がついていかない。伝えに来てくれた局の人が何か喋っていたけど、一切耳に入らなかった。
その後しばらくは、何をしたか、何を食べたか、何も覚えてない。
唯一思い出せるのは、兄がいないという虚無感と悲しさだけだった
記憶がはっきりしているのは、兄の殉職の報告を受けてから数日が経ってから。
その日は、兄の葬儀の日だ。
兄の友人や、家族ぐるみで付き合いのあった人達が参列していく。
他にも管理局の同僚や、上官までもがやってきていた。
でも私はそんなことを気にする余裕すらなく、若干俯いたまま顔をあまり見られないようにしていた。
私の両親は私が生まれた頃に亡くなっていて、兄がいなくなって一人になってしまった。言うなれば天涯孤独というやつだ。
だから顔を見られて、何か優しい言葉をかけられたら最後、私は泣き叫んでしまう。
そう思って、そんなことにならないように、顔を俯かせていた。
でもそれは思っていたのとは違う形で、止めることになった。
「まったく、犯罪者をみすみす取り逃がすとは。未来のエースも大したことないということだな」
ガツンとした衝撃が、体全体に走った。
顔を見上げると、少しヒゲをたくわえた中年男性が立っていた。
おそらくは、兄の上司だった人だろう。見るからに偉いぞっていう雰囲気を、自分で醸し出していた。
「手傷を負わしたとはいえ、犯罪者もまだ捕まってないときた。そんなこと、首都航空隊としてはあるまじきことだ」
まぁ、そういう意味では今の航空隊もこいつと同じか。
そう言って周りにいる、兄のいた航空隊の同僚らしき人達に蔑みの目線を向けた。そんな目線を向けられた人達は、悔しそうな表情をして顔を背けた。
「ふん、まぁいい。使えない者共は黙っていればいいさ」
そう言って冷たくなった兄のいる棺桶に向かって歩き出していた。
そして棺桶を前に、ふんと鼻を鳴らした。
―――もう、止めて…
「こんな棺桶に入っているなど、さぞ楽だろうな」
―――止めてほしい…
「まぁ犯罪者を捕らえられない無能者は、働かなくていいな」
―――止めろ…!
「そもそも…航空隊に無能者など不要だ!そう…今も尚犯罪者を捕まえられない奴らもそうだ!同じように、無能だ!」
―――止めろっ!!
「無能者など、この管理局に…この次元世界の秩序にいら―――ぶぼらっ!?」
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