マクロスF
0693話
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正直に口に出しただけだが?」
ジト目で俺を睨んでくるミハエルと、表情1つ変えずに言い返す俺。一触即発……とまではいかないが、それでも微妙に空気の悪い中にルカが割り込んでくる。
「それよりも、早くアルト先輩とオズマ隊長の所にいきましょうよ」
その言葉と共に、顔に似合わぬ力を発揮してルカは俺とミハエルをオズマとアルトのいる場所まで引っ張っていくのだった。
「アルト先輩、検査の方はもういいんですか?」
「ああ、問題無い。少し時間が掛かったけどな」
S.M.Sのパイロットや整備員達が集まってきて面食らっているアルトへとルカが声を掛ける。
そんなアルトのすぐ側にはアルトが昨日乗っていたVF-25F……つまりギリアムの機体が置かれてあり、その時点で何故オズマがここにアルトを連れてきて、俺達を呼び寄せたのかが明らかになった。
「早乙女アルト、お前にはギリアムの最期を俺達に伝える義務がある。奴の最期をその目にしたお前はな。奴が何を助け、どう行動したのか。それを教えろ」
「……分かってるさ。俺とランカが生きていられるのはあの人のおかげなんだから」
その言葉に満足したのかオズマは小さく頷き、他の者達も黙ってアルトの言葉に耳を傾ける。
ランカが逃げ遅れてバジュラに襲われそうになっている時に、偶然EX-ギアを身につけていたアルトが通りかかり、何とか救出。そこをバジュラに狙われ、アイランド1に入って来たギリアムが助けたらしい。だが、結局はバジュラに機体を抑え込まれ、EX-ギアで脱出してアルト達を助ける為に銃を撃ってバジュラの注意を引きつけ……そして死んだ。
「これが俺の見た全てだ」
「……奴は立派だったか?」
アルトの言葉に、オズマがポツリと尋ねる。
「ああ。軍人としてこれ以上ない程に」
「……そうか……」
静まり返った格納庫内に、オズマのその呟きだけが静かに響き渡り……だが、次の瞬間。格納庫の中にアラームが鳴り響く。
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